ワコムは、新製品の高性能プロフェッショナルグラフィックス用液晶ペンタブレット「Cintiq 24HD」とデジタルスケッチペン「Inkling」の製品体験会を、ワコム東京オフィスで開催した。

製品体験会会場の様子

Cintiq 24HDの描き味や新設計スタンドに注目が集まる

Cintiq 24HDは、高性能プロフェッショナルグラフィックス用液晶ペンタブレット「Cintiq」シリーズの新製品で、WUXGA(1,920×1,200ピクセル)対応24.1型ワイドIPS液晶ディスプレイを搭載。既存モデルを超える操作性、快適性、表現性を実現した液晶ペンタブレットのフラッグシップモデルとなっている。また、様々な作業スタイルを可能にする新設計スタンドを採用しており、水平に近い角度からほぼ垂直までの角度設定が可能。

Cintiq 24HDの体験コーナーで、実際の使用感や新設計スタンドを確認する来場者

会場では、MacintoshとWindowsPCに接続したCintiq 24HDが用意され、普段使用している環境に合わせた体験が行えるように配慮されていた。Cintiq 24HDの体験に訪れた来場者のほとんどは、同社のタブレット製品や液晶タブレット製品の既存機種を愛用するユーザーだ。それだけに、基本的な使い方を確認するよりも、細かな機能や使い勝手を試したり、既存機種にはない新機能のチェックなど、内容の濃い試用をする来場者が多く見られた。

Cintiq 24HDの説明を担当していた同社スタッフによると、多くの来場者は既にWebサイトなどでスペックや新機能などを把握しており、会場には実際に触れてみないと分からない部分を確認しに来ているとのこと。「操作性や快適性が向上したことで"描き味"が良くなった」など、既存機種ユーザーならではの感想が多かったという。

また、新設計スタンドも注目度が高く、角度変更方法をスタッフに確認したり、実際に色々な角度変更を行って試用してみる人も多かったようだ。この機能に関しては、角度を自由に調整することで自分の描きやすい姿勢で作業が行える点が好評だった。

WUXGA(1,920×1,200ピクセル)対応の24.1型ワイド画面を採用したことに関しては、実物を目の当たりにして大きさ実感できたという来場者もいた。スペックとしては知っていたが、使ってみることで作業領域の広さを実感したり、広色域Adobe RGBカバー率92%という発色の良さを自分の目で確認できたとのこと。

具体的な使い方が模索されたInkling

Inklingは、レシーバーにセットした紙にデジタルペン(専用ボールペン)を使ってスケッチを行うと、スケッチデータがレシーバーに保存され、USB経由でコンピュータへデータ転送が行える入力ツール。新ジャンルの製品だけに、いったいどんな製品なのかを確認する人や、すでに具体的な使い方を考えて来場し、それが実現可能かを検証する人などが訪れていた。

Inklingの体験コーナーには、紙に描いたイラストを取り込む手順を確認したい人や、担当者に具体的な使用方法を質問する人などが集まった

Cintiq 24HDをチェックしに来た来場者もInklingには興味津々で、Cintiq 24HDの試用を終えた後に、Inklingを試したり説明を受ける人も多かったようだ。試用した来場者は、解像度が低いなどの理由でクオリティの高いイラスト描画には不向きだが、ラフやスケッチを保存する場合などでは、今までに無い便利なツールとして評価していた。

また、Inklingが目的の来場者には、打ち合わせ中に描いた製図やDTPなどのラフを保存して相手との情報交換・共有に使えるのではないかと、かなり具体的な使用方法の相談もあったという。

Cintiq 24HDの発売は10月1日、Inklingは年内の発売が予定されている。今回の製品体験会に来場できなかった人は、今後同社が開催する体験会やセミナーなどに足を運んでみよう。