インターネットの利用状況を調査しているビデオリサーチインタラクティブと、ポータルサイトを運営するオールアバウト、NTTレゾナント、日本マイクロソフト、ヤフーの4社は、インターネット広告効果に関する共同調査プロジェクト「ネット広告バリューインデックス(Net Ad Value Index : 略称NAVI)プロジェクト」の2011年版の調査結果データを9月22日に公開した。

同プロジェクトは、インターネット広告の認知やブランディング効果など「インターネット広告の露出自体の効果」の検証可能な基準値を作成することを目的として、2007年3月にスタート。調査結果の公開は、2008年4月、2009年12月に続き今回で3期目となる。

3期目の調査はポータルサイト上に掲載された広告25素材(16キャンペーン)をもとに、2010年8月~2011年3月にアンケートを実施。調査対象は15歳以上のPC利用者で、調査サンプル数は2000サンプル×12回実施の計24000サンプル。

調査にあたっては、cookieを用いて「利用しているPCに調査対象のインターネット広告が表示されたことがある調査回答者」(広告到達者)を特定した上で、調査対象広告を覚えているかどうかを尋ね、インターネット広告認知率を算出しているという。

今回の調査結果データでは、インターネット広告は広告到達者の30.6%が広告を認知し、その広告認知者の内の65.2%が広告内容を理解しているという結果となっている。またタレントやキャラクターを広告に使用した場合は、使用しなかった場合と比較して認知率が12ポイントアップすることも明らかになった。

また広告到達者のメッセージ理解は広告非到達者の1.22倍、広告商品の購入・利用意向は1.15倍。広告到達回数の増加と共にインターネット広告認知やブランディング効果は拡大し、広告効果最大化のポイントとなる広告到達回数は12回になるとしている。

調査時期別の広告到達回数とインターネット広告認知率

インターネット広告を2000万インプレッション(表示)した場合には、広告認知者数が228万人、商品購入・利用喚起者数が71万人になるという。

調査時期別に見ると、広告掲載サイズの拡大や広告クリエイティブのリッチ化などにより、広告認知者の広告内容の理解度、広告商品の購入・利用喚起やサイトアクセス意向などが上昇しており、インターネット広告効果は拡大傾向にあるとしている。

調査時期別のクリエイティブに関する評価

なお、同調査の詳細はPDFで公開されている。