ワコムとゲッティ イメージズ ジャパンは都内にて、フォトレタッチセミナー「写真を撮ったアトに知らないと損する10の常識」を開催した。セミナーではプロフォトレタッチャー 北岡弘至氏が、写真合成や、人物のレタッチのテクニックを紹介した。

セミナー後半では、ゲッティ イメージズ ジャパンでアートディレクターを務める小林正明氏の講演「写真を撮ったら発表してみよう:日本発、世界行きのコンテスト、Click!リアルジャパン」が行われた。

「Click! リアルジャパン」とは?

ゲッティ イメージズは、2008年から写真共有コミュニティーサービス「Flickr」と提携し、Flickrに投稿された写真の中から優れた作品を代理で販売している。ゲッティ イメージズ ジャパン 小林氏によると、「Flickrには毎日たくさんの写真が投稿されていますが、中にはまるでアートギャラリーに展示されていそうな、素晴らしい写真も数多く投稿されています」とのこと。ゲッティ イメージズは常にFlickrの写真をチェックしていて、良質な写真を見つけるたびに作者にコンタクトを取り交渉を行い、販売可能なものを代理販売しているのだ。当然、人物が写っている写真もあるのだが、そのような写真はモデルリリースを取得できるか否かの確認も行なってくれるので、購入者は、安心して広告に使えるというわけだ。

Flickrに投稿された高品質な写真。ゲッティ イメージズでは、その中から質の高い写真を探し、作者にコンタクトを取っている

小林氏は、ゲッティ イメージズがFlickrから写真を選ぶ基準を語った。選ばれる写真は大きく分けて2種類ある。ひとつは誰が見ても美しく感じる「ファインアート系」の写真。もうひとつは広告で使えそうな「コマーシャルフォト系」の写真だ。小林氏は「日本は世界一のカメラ生産国。だが、写真の楽しみ方は世界に劣っています。もっと自由に、楽しみながら撮影をしてもいいのではないでしょうか」とも語った。世界のフォトグラファーは形式には囚われず、独創性の高い写真を撮るユーザーが多い傾向にあるそうだ。小林氏は、「日本のカメラファンにも新しい撮影方法にチャレンジしてもらい、日本発のFlickr作品を世界に向けて販売したい」と今後の抱負も語った。

その取り組みの一環として、ゲッティ イメージズ ジャパンでは、Flickrを使った写真コンテスト「Click! リアルジャパン」を開催している。Click! リアルジャパンとは、Flickrに登録したユーザーが自身の作品中から10枚を選び、Flickrグループに登録するだけで応募できるというコンテスト。通常の写真コンテストとは異なり、気軽に応募できるのが特徴だ。小林氏は「誰でも参加できる敷居の低いコンペティションです。現在の日本を表現したリアルな日本の写真を撮って、どしどし応募して欲しい」とセミナーの参加者に呼びかけた。

「Click! リアルジャパン」の詳細はゲッティ イメージズ ジャパンの公式サイトからも確認できる。賞品はニコンの一眼レフカメラやギャラリーの展示権など