データコア・ソフトウェアはこのほど、ストレージ仮想化ソフトウェアの最新版「SANsymphony-V R8.1」を発表した。同製品はパートナー企業を通じて8月1日から出荷が開始される予定。

「SANsymphony-V R8.1」には新機能として、(ストレージに保管されているファイルへの)アクセス頻度に応じて自動的に最適化を行う「Auto-Tiering」(自動階層化)機能が追加されたほか、Windows PowerShell対応の150以上もの独自コマンドレットが追加され、ストレージ運用の自動化や他製品との連携が容易になっている。これにより、データ容量の増加やパフォーマンス改善に伴う費用の増大を抑えることができるという。

GUIによる直感的な操作を実現する「SANsymphony-V R8.1」の管理画面

同製品の特徴はストレージ管理における「ハードウェアの制約からの解放」(同社)にあるとされており、異機種混在環境やリプレースによってストレージそのものが入れ替わった場合でも、同一ツールによる継続的な運用管理が行える。

既存の「SANsymphony-V」ユーザーは無償で「R8.1」にアップグレードが提供される。また、新機能「Auto-Tiering」は、101TB(テラバイト)以上の管理容量(「レベル」と呼ばれる)の「vL4」(最大容量256TB)と「vL5」(同256TB以上)には標準で対応し、下位の「vL1」「vL2」「vL3」ではオプションとなる(オプションとしての提供価格は1ライセンスあたり32万円)。

なお、同製品のユーザーは約4割をクラウド(主にVPS)サービス提供事業者が占めているとされており、同社によればストレージ統合案件などの増加に伴い、製品の導入件数も増えている状況だという。

「SANsymphony-V R8.1」の各"レベル"の機能一覧