IDC、2011年1Q国内レーザープリンタ市場動向を発表

IDC Japanは6月15日、国内レーザープリンタ市場について、2011年第1四半期(1～3月期)の実績を発表した。これによると、出荷台数は前年同期比1.8%減の27万台となり、そのうち、カラーレーザープリンターの出荷台数は前年同期比14.5%減の7万5,000台と、6四半期ぶりに減少した。

国内レーザープリンタの出荷台数は、景況の回復により2010年第1四半期以降、2010年第4四半期までの4四半期にわたり増加を続けていた。しかし、2011年第1四半期は東日本大震災の影響もあり、減少へと転じたが、その減少率は前年同期比1.8%減と小幅なものにとどまった。

その要因について、「東日本大震災が3月中旬だったため影響が及んだ期間が短かったこと、モノクロレーザープリンタに大型案件があったことで震災の影響が緩和されたこと」と、同社では分析している。

ハードコピー・ペリフェラル&デジタル・イメージング リサーチマネージャーの坂田信之氏は、「レーザープリンタは在庫販売が多いこと、モノクロレーザープリンタに大型案件の出荷があったことも手伝い、レーザーMFPよりも大震災の影響は少なかった。足元の需要もさほど減った感はない。しかし、夏から秋にかけて部品不足に見舞われる可能性が残されており、2011年全体では2010年の出荷台数には届かないことが予測される」とコメントしている。