台湾VIA Technologiesは12日(現地時間)、同社初のクワッドコアCPUとして「VIA QuadCore」を発表した。4コアながらTDPは27.5Wに抑えられており、同社は「x86アーキテクチャでは最も消費電力が小さい4コアCPU」とアピールしている。

製造プロセスは40nm。従来のNano/C7シリーズと同じ「Isaiah」アーキテクチャを採用しており、デュアルコアのダイを2つ搭載することで4コアを実現させた。パッケージは引き続き「NanoBGA2」(21×21mm)になっており、従来製品とのピン互換性も持たせた。

「VIA QuadCore」のチップ写真。長方形のダイが2つ搭載されている

同社は今年1月に初のデュアルコアCPU「Nano X2」を発表したばかり。今回のQuadCoreは、ダイサイズ(11×6mm)や製造プロセスがNano X2と同じであるため、この2ダイを1パッケージ化したMCM(Multi-Chip Module)だと思われる。

アーキテクチャに変更はない模様で、仮想化技術「VT」やセキュリティ技術「PadLock」なども同様に搭載している。PadLockには暗号化エンジンがハードウェア搭載されているため、省電力CPUながらAES暗号化/復号化などを高速に処理することができる。

製品のSKUについては明らかになっていないが、当初は動作クロックが1.2+GHzのモデルから投入されるようだ。量産出荷は今年第3四半期より開始されるという。今月31日に開幕するCOMPUTEX TAIPEIにおいて展示されるとのことなので、そちらの模様も追ってレポートしたい。