撮りたい写真からライトの種類や本数を決める

上田氏はライトの設置方法も解説してくれた。スタジオ撮影を行なうとき、まず最初に考えるのは、どのような写真を撮影したいかという事。撮影したい絵によって、影の付け方も異なるので、事前にそれを考えておかなければ機材の準備もできない。上田氏は、1灯撮影/2灯撮影を解説しつつ、様々なライティング機材も紹介した。

眼に光りを入れる「キャッチライト」。光の入れ方の違いでこれだけ印象が異なる

もっとも簡単な1灯撮影

まずは、1灯のライトだけで撮影する方法。この方法では、光源がひとつなので、どうしても強い影ができてしまう。そこで、レフ板やアンブレラ、紗幕(薄い布の幕)などを使って光を回すと自然な光を作り出せると上田氏は語る。しかし、この方法では限界があるので、人物撮影の場合は上半身のみの撮影にとどめたほうがよいとのこと。

ライトの光をアンブレラに反射させるのは基本中の基本

四角いアンブレラのような、「ボックス」という機材。内側に白い布が張ってあり、ディフューザーの役割を果たす

広い面積に光を当てられる「オクタボックス」と呼ばれる大型アンブレラ。映像撮影でも使用されている

影を効果的に出したいときに使用する黒い「フラッグ」。レフ板とは逆に光の反射を抑えられる