Barracuda XT

米Seagateは3月1日(現地時間)、SATA 6Gbpsをサポートする3.5インチHDD「Barracuda XT」に容量3TBのモデルST33000651ASを追加した。ディスクユーティリティソフト「Seagate DiscWizard」を用いて、Windows XPや32bit版のWindows 7/Vistaで起動するWindows PCでも3TBの全領域が利用可能になる。

今日のPCのハードウエア/ファームウエア/ソフトウエアでは、環境によってHDDに2.1TBの壁が存在する。例えばWindows 7/Vistaにおける2.2TB以上のHDDのネイティブサポートは、UEFI BIOSを備えたシステムでGPTパーティションを用いた場合のみで、それら以外では使用できる領域が2.2TB未満に限られる。SeagateはAcronisの技術を用いたDiscWizardを用意して、Windows XP以降のPCで幅広く3TBの全領域を利用できるようにした。

レガシーなシステム環境においてDiscWizardは仮想的なデバイスドライバを用いて、本来ならば利用できない領域にパーティションを作成する。一例としてPC BIOSとWindows 7の環境で、起動ディスクを含めてBarracuda XT 3TBにHDDを交換するケースを紹介しよう。PCにBarracuda XT 3TBを接続した状態では、約2.8TBの使用可能領域のうち約2.05TBまでしか利用できない。DiscWizardをインストールし、同ソフトのClone Disc Wizardを用いて起動ディスクをコピーすると、まず2.05TBの起動パーティションが作成される。次にExtended Capacity Managerを使って残りの約750GBのパーティションを作成すると、2つのパーティションで3TBの全領域が利用できるようになる。

DiscWizardのExtended Capacity Manager

Barracuda XT 3TBは600GBプラッタを5枚搭載する。ヘッド数は10基。物理セクタは512byteだ。ディスク回転速度は7,200rpmで、キャッシュサイズは64MB。平均レイテンシは4.16ms、内部データ転送速度 (Sustained Data Rate)は最大149MB/sとなっている。平均消費電力は動作時9.23W、アイドル時7.37W。本体サイズ/重量はW101.85×D146.99×H26.1mm/700g。MTBFは750,000時間だ。