米Appleは12月21日(現地時間)、同社の新型「Apple TV」の販売台数が今週末にも100万台を突破する見込みだと発表した。第2世代のApple TVは2010年9月のスペシャルイベントで発表され、それから約3ヶ月ほどで100万台のマイルストーンを達成したことになる。

Apple TV

Apple TVはiTunes Storeなどを介して提供されるコンテンツや、同一ネットワーク内に存在する音楽や動画、写真ライブラリを大画面テレビ等にストリーミング再生するセットトップボックス(STB)型の中継装置。新型Apple TVは第1世代の製品での問題点を研究し、まず小型化や部品点数の削減によるコストカットを徹底して99ドルという価格を実現したこと、そして利用促進のためにHD画質のテレビ番組を1エピソードあたり99セントで提供するなど、ハードウェアとコンテンツの両面で利用しやすくなった点が特徴だ。YouTubeやFlickrなどもサービスも利用できるほか、北米で人気のNetflixの映画ストリーミングサービスも利用でき、全体的に使い勝手が向上している。また第1世代ではハードウェアとサービスの提供地域がともに限定的だったのに対し、第2世代では日本を含む世界展開を視野に提供地域が拡大している点も大きい。これが結果として、短期間でのマイルストーン達成につながったと思われる。

第1世代Apple TVはその販売状況から、投資家やアナリストらにたびたび撤退の決断を迫られるなど、非常に厳しい状態にあったことが知られている。一方でApple自身はこの分野での躍進を頑なに信じており、米Apple COOのTim Cook氏が継続投資を続けていくことを今年初旬に改めて表明している。今回の発表は、こうした努力が実ったものだといえるだろう。