日本ビクターは16日、オーディオとビジュアル、ネットワークを融合したAV機器ブランド「RyomaX」を立ち上げ、その第1弾としてオールインワンAVシステム「RY-MA1」と、バースタイルスピーカー「SP-MA1」を発表した。発売は2月上旬。価格はオープンで、市場価格は、RY-MA1が15万円前後で、SP-MA1が1万5,000円前後と予想される。なお、RY-MA1は、2009年9月に「RYOMA」として発表されている(当時の発表では2010年春に発売予定)。

オールインワンタイプのAVシステム「RY-MA1」

バースタイルスピーカーシステム「SP-MA1」

RY-MA1は、1つのボディに、BDレコーダー、アンプ、FM/AMチューナー、ネットワーク機能などを組み込んだ製品。この1台とテレビ、スピーカーを組み合わせることで、基本的なAVシステムを構築することが可能となる。レコーダー部分は、地上/BS/110°CSデジタルチューナーを2基搭載し、MPEG-4 AVC/H.264形式での、最大5.5倍の動画圧縮にも対応する。HDDの容量は500GB。デジタル放送×2(DR+DR/DR+AVCREC(AF~AE)/DR+(XP~EP))、デジタル放送+音声(DR+ラジオまたは外部入力)の組み合わせで、2つのソースからの同時録画/録音が可能だ(ラジオ/CD/外部入力からの音声録音はリニアPCM/MP3形式)。

アンプ部分はフルデジタルで、実用最大出力は30W×2。24bitまでのビット拡張と、最大4倍のオーバーサンプリング処理を同時に行う「HRS+」を搭載。バーチャルサラウンド技術「3Dフォニック」も採用されており、2本のフロントスピーカーのみで、サラウンド再生が可能だ。

ネットワーク部分は、アクトビラ、MELINKに対応。MELINKは、「新メディア・プラットフォーム協議会」(金沢工業大学主催)が運営するインターネットを利用したコンテンツサービス。おもな内容は、ラジオ番組のサイマル放送に、静止画や独自コンテンツなどを組み合わせたものや、ファッションチャンネルなどの専門チャンネルとなる予定。これらのコンテンツは、地域限定で配信され無料で利用できる。なお、RY-MA1にはwebブラウザーなどは搭載されておらず、DLNA機能にも非対応。

FMラジオのサイマルキャストに、静止画やテキストなどを組み合わせた画面

ファッションチャンネルなどの専門チャンネルも提供予定

多くの機能が搭載されているが、これらを簡単に使えるように、オーディオとビジュアルのスタート画面を用意。それぞれ、リモコンの「A」「V」ボタンを押すことで起動する。

ビジュアル機能のスタート画面

オーディオ機能のスタート画面

リモコンには、「A」「V」の大きなキーが配置されている

本体は、440(W)×85(H)×222(D)mmという、薄型テレビとの組み合わせを考慮したサイズ。端子類は、HDMI出力×1、映像入力(S/コンポジット)×1、音声入力×1、D映像出力×1、映像出力(S/コンポジット)×1、アナログ音声出力×1、デジタル音声出力(光)×1、サブウーファープリアウト×1を装備。また、SDメモリーカードスロット、USBポート、LAN端子をそれぞれ1基装備する。

フロントパネルは手動でスライドする。中には、BDドライブ、SDメモリーカードスロットを配置

フロントパネルの右側にUSBポートを装備

RY-MA1の背面端子

バースタイルスピーカー「SP-MA1」は、テレビの前やラックの中などへ設置可能なワンボディタイプのスピーカー。ユニットはφ8cmコーン型ウーファー×4+φ2.5cmバランスドーム型ツイーター×2を搭載する。最大入力は、30W×2で、再生周波数帯域は70Hz~40kHz。本体サイズは900(W)×98(H)×107(D)mm。質量は約3.2kg。