HDカメラ用の次世代ハイスピード・プロセッサー(LSI)

ビクター・JVCは14日、次世代の高精細HDカメラ用の技術として、動画および静止画両方の高速信号処理をワンチップで実現するHDカメラ用の次世代ハイスピード・プロセッサー(LSI)を開発したと発表した。また、同LSIを搭載した民生用ビデオカメラを米国ラスベガスで開催される「2011 INTERNATIONALCES」に参考出展する予定。

同LSIは、「カメラ信号処理」「動画圧縮処理」「静止画圧縮処理」の3つの映像信号を個別にハイスピードで処理し、高精細な「フルHDの2D映像」「フルHDの3D映像」「4K2K映像」「高速静止画」のリアルタイム撮影・記録が可能。また、従来の信号処理を全面的に見直すとともに、3つの信号処理を支えるCPUの能力も向上させている。

「カメラ信号処理」では、処理スピードを同社従来比1.7倍に向上させ、最大で830万画素を60フレーム / 秒で処理することができる。「動画圧縮処理」では、H.264コーデック処理スピードを同社従来比2倍に向上させ、最大で207万画素動画を60フレーム / 秒で圧縮することが可能。「静止画圧縮処理」では、JPEGエンコーダ処理スピードを同社従来比5.5倍に向上させ、最大で830万画素静止画を60フレーム / 秒で圧縮可能となっている。

また、「40nmプロセス」を採用したことで、低消費電力化(同社従来比40%ダウン)とローコスト化(同社従来比50%のシステムコストダウン)も実現。民生用商品はもちろん、業務用商品まで幅広く展開できるようになるという。さらに、民生用や業務用も含めた同社全ビデオカメラ商品のハードウェア(LSI)およびソフトウェアのプラットフォームが統一可能となり、商品化までの期間を大幅に短縮し、商品の迅速かつ最適な市場投入を実現するとしている。