ボーズは2日、サラウンドシステムと液晶ディスプレイが一体となった「VideoWave entertainment system」と、2.1chのサラウンドシステム「Lifestyle 235 home entertainment system」を発表した。11月3日発売で、価格は68万2,500円。VideoWave entertainment systemは、同社の直営店と、ボーズ・ミュージアムストアでのみ販売される限定商品。また、2.1chのサラウンドシステム「Lifestyle 235 home entertainment system」も同時発表。こちらも11月3日発売で、価格は28万5,600円。
VideoWave entertainment systemは、ディスプレイに組み込まれたスピーカーだけで、臨場感の高いサラウンド再生を実現するシステム。一般的なシアターシステムとは異なり、外部にスピーカーを必要としないため、非常にすっきりとしたセッティングが可能だ。
システムは、46V型の液晶ディスプレイ、クリックパッドリモコン、コンソールの3つの部分から構成される。ディスプレイ部分には、6本のウーファーと7本の中高域用ドライバーを搭載。ウーファーは、VideoWave entertainment system専用に開発したウエーブガイドシステムと組み合わせられ、2.5インチという小口径でありながら、迫力のある低域を実現している。音場設定には、同社独自のADAPTiQを採用。部屋の特性に合わせた自動調整が可能だ。対応している音声フォーマットは、Dolby TrueHD / DTS Digital Surround / MPEG-2 AAC / Linear PCM 5.1。一体型ではあるが、非常に高いサラウンド感を実現している。
外部入力端子は、コンソール部分に装備される。HDMIは背面に3系統、前面に1系統の合計4系統。映像は、コンポーネント×2/コンポジット×3、音声はアナログ×3/光デジタル×2/同軸デジタル×2。さらに、iPod/iPhoneを接続するための専用Dockも装備する。コンソールとディスプレイ部分は、専用のケーブルで接続される。ディスプレイ部分に接続されるのは、この専用ケーブルと電源ケーブルのみだ。パネルの供給元/形式などについては公開されていないが、1920×1080画素で、1080pに対応した120Hz駆動のものを採用している。
ディスプレイ部分に接続されるのは、この専用ケーブルと電源ケーブルのみ |
6本のウーファーと7本の中高域用ドライバーを搭載。ウーファーは、専用開発のウエーブガイドシステムと組み合わせられ、迫力のある低域を実現している |
クリックパッドリモコンは、非常に少ないキーとタッチパッドの組み合わせで、VideoWave entertainment systemと接続している最大7台までのAV機器のコントロールも可能。クリックパッドリモコンの方向キーの周りの部分は、タッチパッドとなっており、ここに指をかけると、ディスプレイの周辺部分に、その時に使用している機器をコントロールするためのエリアが表示される。他のAV機器のコントロールには、CECなどが利用されているのではなく、接続されているAV機器のリモコンコードを、コンソールから送り出すことで実現。VideoWave entertainment systemでは、Unifyと呼ばれる設定ナビゲーションシステムを採用している。Unifyでの画面のナビゲーションに合わせてAV機器を接続していくと、ナビゲートの中に、リモコンコードを設定するという項目がある。一般的なマルチリモコンでは、メーカーコードを入力するという手順になるが、Unifyシステムでは、ナビゲートに従って、接続するAV機器の電源ボタンを押す、といった操作だけで、コンソールが、どのメーカーのどの機器かを検出し、その機器のコードが利用可能になる。赤外線の送出部は、コンソールのフロントに配置されているが、赤外線送出部を延長するIRエミッターを使うことで、コンソールから離れた機器もコントロール可能だ。なお、クリックパッドリモコンは電波式で、操作の際に、コンソールの方に向けている必要はない。
なお、VideoWave entertainment systemの68万2,500円という価格には、配送料と、専門スタッフによるセッティング(音場設定、接続される外部機器の設定)も含まれている。
Lifestyle 235 home entertainment systemは、「Gemstone ES」スピーカーアレイを採用した2.1chのシステム。2.1chシステムのフラッグシップモデルとなる。従来のGemstoneスピーカーアレイでは2本だったドライバーは3本になり、2本が正面に、1本が側面に向くように配置され、より立体感のあるサラウンド再生を実現する。また、VideoWave entertainment systemと同様に、自動音場補正システムADAPTiQや設定ナビゲーションのUnifyも採用している。
なお、同社は、11月3日~14日の期間限定で「ボーズ・ミュージアムストア」を、東京・南青山の「RUELLE青山」C-WING 1F/B1Fにオープンする。期間限定ストアは、同社としては初の試み。ボーズミュージアムストアでは、今回発表した、VideoWave entertainment system、Lifestyle 235 home entertainment systemを初めとする、同社の製品を展示販売。また、同社の歴史や、ターニングポイントとなった製品の展示、さらに書家「柿沼康二」氏作の、音にインスパイアされた書の展示なども行われる。