日立製作所ブースでは、「S-LED」(スリムブロック型LEDパネル)を搭載した「Wooo(ウー!) ZP05シリーズ」をはじめ、家庭内ネットワークテレビや3Dプロジェクターなど、同社の持つ先進映像デバイス技術の展示をおこなっている。

力が入っているのは、やはりS-LEDを搭載したWooo ZP05シリーズだ。その特長は、表現力の向上と省電力を同時に可能にしている点だろう。映像の輝度信号を解析し、ブロックごとのバックライト発光を最適化しコントロールすることで、黒くあるべき場所をより黒く、また、緻密に表現されるべき箇所の発光を抑え、より繊細に表現することができるのだ。

また、通常60コマ/秒の映像信号を2倍の120コマ/秒に増幅する「液晶倍速120コマ」と、バックライトを部分的に点滅させる「バックライトスキャニング」を搭載。たとえば、黒い背景の映像の場合、バックライトをオン/オフして擬似的に黒を発生させることで、動きの速い映像でもクロストーク(残像感)を低減している。

「ZP05シリーズ」のデモ。上部に表示されているのはスリムブロック型LEDの内部構造イメージ。下の映像と対比すると、映像の輝度がエリア別に解析され、バックライトの発光がコントロールされていることがわかる

S-LEDの動作と効果を説明したパネル

なお、HDD内蔵のWoooとDLNA対応テレビやパソコンをネットワークで繋ぐことで、Woooに録画した番組を別の部屋で視聴したり(同時視聴は不可)、録画した番組のフォルダ自動整理など便利な機能も搭載されており、ブースではこれら機能に関するわかりやすいデモもおこなわれている。

リビングのWoooで録画した番組を寝室のWoooで鑑賞するデモ。録画番組が観たいけれど、テレビが家族に独占されている、といったときに便利だ

録画した番組は、番組名やジャンルに分類して表示できる。同じ番組名が複数存在する場合は、自動的に番組名のフォルダが作られ、格納されるという

このほか、プロジェクターをはじめ目を引く映像デバイスが数多く展示されているので、そちらもぜひご覧いただきたい。

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