愛知県警生活経済課と刈谷署は、ファイル共有ソフト「Share」(シェア)を通じて、ソニー・コンピュータエンタテインメントの携帯型ゲーム機、プレイステーション・ポータブル用ゲームソフトを権利者に無断でアップロードし送信できる状態にしていた、愛知県大府市の会社員男性(42歳)を平成22年9月27日、著作権法違反(公衆送信権侵害)の疑いで逮捕し、29日、名古屋地検岡崎支部に送致した。

男性は、平成22年5月11日および28日、ソニー・コンピュータエンタテインメントが著作権を有するゲームソフト『勇者のくせになまいきだ:3D』と、カプコンUSAが著作権を有するゲームソフト『ストリートファイターZERO3↑↑(ダブルアッパー)』をファイル共有ソフト「Share」を通じて権利者に無断でアップロードし、不特定多数のインターネットユーザーに対して送信できるようにした著作権(公衆送信権)を侵害した疑いが持たれている。

なお、ファイル共有ソフトを悪用し、プレイステーション・ポータブル用ゲームソフトをアップロードしていたユーザーが逮捕されたのは、今回が初めてだという。

警察の調べによると、男性は「Share」を通じ、プレイステーション・ポータブル用ゲームソフト、プレイステーション・ポータブルで見られるようにエンコードされたアニメ、映画、テレビ番組等を中心に、1,600ファイル以上をアップロードしていたとされる。

平成22年7月、愛知県警の捜査員がサイバーパトロールで発見し、ACCSを通じて著作権者であるソニー・コンピュータエンタテインメント、カプコンに連絡。逮捕に先立ち、平成22年8月17日には、男性宅の家宅捜索が行われ、パソコン6台、改造プレイステーション・ポータブル本体1台などが押収された。

警察の調べによると、男性は7年前からファイル共有ソフト「Winny」を使用し、3年前からは「Share」と併用。逮捕された時点では、「使いやすい」という理由から、「Share」のみを使用していたことを供述。また、「自分のほしいファイルを効率よく入手するため、ダウンロードしたファイルをそのままアップロードフォルダに移動し、ダウンロード速度を安定させていた」と供述している。

さらに男性は、Shareを通じてわいせつ画像情報もアップロードしており、わいせつ物公然陳列の容疑でも逮捕された。