ニッセイ情報テクノロジーは9月27日、自社内に社員・協力会社社員1万名が利用する大規模なデスクトップ・クラウド環境を構築し、10月1日より利用開始すると発表した。同システムの構築にあたり、シトリックス・システムズ・ジャパン、日本アイ・ビー・エム、日立製作所が製品やサービスを提供している。

ニッセイ情報テクノロジーは保険業界向けソリューションをクラウド・サービスとして提供していくための基盤構築に取り組んでおり、同基盤上にデスクトップ・クラウド環境を構築する。同環境では、現在利用している決裁システム・勤務管理システム・メールシステムなど約10の業務アプリケーションやグループウェアを提供する。

同環境のインフラには、日本IBMのx86ブレード・サーバ「IBM BladeCenter HX5」とディスク・ストレージ「IBM XIV Storage System」が採用されている。同サーバのアーキテクチャ「第5世代 Enterprise X-Architecture」により大容量メモリの利用とプロセッサの効率化が実現されることで、約200人分のデスクトップ環境やその管理のためのアプリケーションが集約される。

仮想化アプリケーションには、シトリックスの「Citrix XenDesktop Enterprise Edition」に含まれる「Citrix XenApp 6」によるアプリケーション仮想化機能が採用されている。また、Webトラフィックを高速化するWebアプリケーション・デリバリ・コントローラの「Citrix NetScale」を導入し、デスクトップ・アプリケーションに加えて、Webアプリケーションの利用環境も最適化されている。

ニッセイ情報テクノロジー保険業界向けクラウド基盤のシステム構成図

デスクトップ環境の仮想化の設計・構築は、日立よる支援を受け実施しており、同社のノウハウにより、2ヵ月の短期間での実装・稼働開始を実現した。