どちらかというと、機能強化がメインのマイナーチェンジモデルという印象の本機だが、その分製品としての完成度は高まっている。とくにミドル以下のモデルは、値段が据え置かれたにもかかわらず、CPU性能が大きく向上しており、コストパフォーマンスが非常によくなっている。

しかも性能がアップしたにもかかわらず、静音性は従来モデルと同等で、ファンの音は深夜の静まりかえった部屋の中でもほとんど聞こえないのがうれしい。ただし、アルミの筐体全体で放熱する仕組みのため、駆動中に筐体に触ると、熱いというほどではないが、かなり温かい。今回の試用においては高負荷がかかる処理でも動作が不安定になることはなかったが、真夏はやはりエアコンがきいた部屋で使用した方が安心だろう。

なお、Mac OS XにはWindowsの起動を可能にするBoot Camp機能が搭載されているので、OSさえ用意すれば本機はWindows PCとしても利用できる。その意味では、Macユーザーはもちろん、広いデスクトップでアプリを動かしたいWindowsユーザーにも注目してほしい製品である。

■試用機の仕様
製品名 iMac 27インチ 3.2GHz (MC510J/A)
CPU Intel Core i3 (3.2GHz)
メモリ 4GB
HDD 1TB
光学ドライブ SuperDrive
グラフィックス ATI Radeon HD 5670(512MB)
ディスプレイ 27型ワイド液晶(2,560×1,440ドット)
ネットワーク IEEE802.11a/b/g/n対応無線LAN(Air Mac Extreme Wi-Fi)、10/100/1000BASE-TギガビットEathernet
インタフェース Mini DisplayPort×1、USB 2.0×4、FireWire 800(IEEE1394b)×1、SDカードスロット(SDXC対応)、iSightカメラ、Bluetooth 2.1+EDR
オーディオ機能 光デジタルオーディオ出力/ヘッドフォン出力×1、光デジタルオーディオ入力/オーディオ入力×1
サイズ/重量 約W650×D207×H517mm/約13.8kg
OS Mac OS X v10.6 Snow Leopard
付属品 Apple Wireless Keyboard、Magic Mouse、クリーニングクロス、電源コード、インストール/リストア用DVD、マニュアル
アップルストア価格 168,800円