米Googleは8月11日 (現地時間)、WebブラウザChromeの次期メジャーバージョンとなる「Chrome 6」のベータ提供を開始した。ユーザーインターフェイスの簡素化、JavaScript実行の高速化、同期機能の強化のほか、新たに自動入力(Autofill)機能を備える。バージョン番号は6.0.472.33 beta。

新機能の自動入力を利用すれば、ショッピングサイトなどのWebフォームに数クリックで個人名や会社名、住所、電子メールアドレス、電話番号、クレジットカード番号などの情報を入力できる。

自動入力が有効になっている状態で、Webフォームに名前や住所などを入力すると、クレジットカード番号以外の情報が自動的に保存される。次回からWebフォームでのタイピングが保存されている情報と一致すれば、自動入力のドロップダウンメニューが現れる。複数の情報の切り替えも可能で、[オプション]の[個人設定]内の[フォームの自動入力]で情報を追加・編集・管理する。なおクレジットカード番号についてはフォームに入力した際に、自動入力に保存するかを確認するダイアログバーが現れる。

ユーザーインターフェイスは、ページボタン(編集/検索/印刷など)とツールボタン(タブ・ウインドウ/ブックマークマネージャー/同期/オプションなど)が1つのボタンにまとめられた。クリックすると、各項目にさらにボタンが配置された機能的なドロップダウンメニューが展開する。

ページとツールの2つのボタンを備えるChrome 5

Chrome 6ベータはツールボタン1つだけ

「編集」項目が3つのボタンを備えるなど、機能的なドロップダウンメニュー

現在提供中のChrome 5の安定版ではGoogleアカウントを通じてブックマーク、ブラウザ設定、テーマなどを同期できるが、Chrome 6ベータ版では自動入力データ(クレジットカード番号以外)とChrome拡張機能の同期も可能だ。

JavaScriptの実行性能はChrome 5最後のベータリリースとの比較で、V8ベンチマークとSunSpiderベンチマークがどちらも15%向上、またMozillaのDromaeo DOM Coreテストでは64%の向上が見られたという。

V8 Benchmark Suite version 5(長い方が高速)

SunSpider Benchmark version 9 (短い方が高速)