テキストへのアンチエイリアス処理を強化

鮮明なエッジ再現が求められるのはボタンやシンボルといったパーツだけではない。もっとも鮮明さが求められるのはテキストだろう。しかし、Adobe Illustrator CS4では、完全にラスタライズ処理を行うか効果メニューのラスタライズを実行するしかなく、オプションも「アートに最適」または「文字に最適」の2種類からしか選択できなかった。

Adobe Illustrator CS5では、文字パネルにもテキストアンチエイリアスオプションが用意されPhotoshopと同じように「なし」「シャープ」「鮮明」「強く」の4種類から選択できる。このアンチエイリアスオプションはテキストフレームごとに設定でき、ドキュメントに含めて保存できる。もちろん。従来通りBMP、PNG、Targa、JPEGまたはTIFFフォーマットで書き出す場合は「アートに最適」または「文字に最適」も使用できる。なお、「文字に最適」オプションは今回搭載されたアンチエイリアスオプションを使用するため、従来の方法とは異なる結果になる可能性がある。

文字パレットに追加されたテキストのアンチエイリアスオプション(左から「なし」「シャープ」「鮮明」「強く」)

IllustratorドキュメントをBMP、PNG、Targa、JPEGまたはTIFFフォーマットで書き出す際に決定できるオプションの「アンチエイリアス」で「文字に最適」を選ぶと、テキストフレームに適用されたアンチエイリアス処理を維持したまま書き出せる