アイファイジャパンは12日、無線LAN内蔵SD型カード「Eye-Fiカード」の新製品として、「X2 Engine(エックス・ツー・エンジン)」を搭載した「Eye-Fi X2カード」を発表した。5月20日より順次、全国の家電量販店および各種オンラインストアにて発売する。

価格はオープンだが、推定市場価格は4GBモデルの「Eye-Fi Connect X2(コネクト エックス・ツー)」が6,980円、8GBの「Eye-Fi Explore X2(エクスプロア エックス・ツー)」が9,980円、「Eye-Fi Pro X2(プロ エックス・ツー)」が1万5,800円。

「ハードウェアもソフトウェアも進化したX2カードを『Eye-Fi 2.0』と考えている」と話す米Eye-Fi CEOのJef Holove氏(左)とアイファイジャパン 代表取締役 田中大祐氏

2008年末に日本に投入されたEye-Fiカードは、通常のメモリーカードと同様にデジタルカメラに差し込むだけで、無線LANを経由して自動的にパソコンやオンライン写真サービスへ画像や動画ファイルを転送する機能を装備したもの。

新たに発表されたEye-Fi X2カードは全3タイプ。独自開発のX2 Engineを搭載し、ストレージ容量を増加させ、データ読み書きの速度を改善することでSDスピードクラス「Class6」に対応している。

左から「Eye-Fi Connect X2」、「Eye-Fi Explore X2」、「Eye-Fi Pro X2」

新モデルでは、無線LAN規格IEEE802.11nを採用。無線電波の到達距離および送信速度を向上させ、従来モデルより高速で画像や動画ファイルのアップロードが可能となった。また、送信済みの画像や動画ファイルをカード内から自動的に削除することができる「エンドレスモード」を搭載した。

「エンドレスモード」を搭載したことで、指定した保存容量を超えると、カード内に保存されているデータ容量が指定容量以内に収まるようにアップロードが完了した写真・動画ファイルを古いものから順に自動的に削除する

Eye-Fi Connect X2を除く上位2モデルには、撮影した画像や動画に位置情報を付加するジオタグ機能も搭載。同機能は日本だけではなく、世界の主要都市でも利用可能となっている。さらにオープンネットワークや公衆無線LANへの自動接続を可能にするホットスポット機能も装備した。

Eye-Fi Pro X2では、無線LANルーターがない場所でも直接ノートパソコンなどに画像を転送できるアドホック接続機能も搭載。デジタル一眼レフユーザーから要望が多かったという、RAW画像の転送にも対応したほか、3Dカメラなどに利用される.mpoファイルの転送にも対応している。

バッファローと協業し写真や動画ファイルを自動的にストレージデバイスに格納できるようにしたり、25日には写真自動アップロード先にキヤノンのオンラインフォトサービス「CANON iMAGE GATEWAY」を追加するなど、パートナー企業との協業にも力を入れている。mixiでのビデオアップロードもできるように活動を進めているという

このほかソフトウェア側の新機能としては、管理ツール「Eye-Fi Manager(マネージャー)」をデスクトップアプリケーション「Eye-Fi Center(センター)」に統合。Eye-Fiカードを使用して転送したファイルを別のオンラインサービスに再送信したり、パソコン内にある画像や動画をドラッグ&ドロップするだけでさまざまなオンラインサービスへアップロードすることができるようになったという。Eye-Fi Centerは既存のEye-Fiユーザーにもダウンロードで無償配布される。

なお、同カードは12日よりAmazonでの予約販売を開始している。