東大阪宇宙開発協同組合(SOHLA)は、2009年1月23日に打ち上げられ、軌道投入を成功させた小型人工衛星「まいど1号」の成果をロボット技術に活かし、2足歩行ロボットで月面に降り立ち、日本国旗を描き万歳をし、その後、地球帰還まで果たすことを目指した挑戦を行っていくことを発表した。

月に立つ2足歩行ロボットのイメージ図

長引く不況で活力を失いつつあった町を元気にしようと東大阪を中心とした中小企業により結成された同組合が開発した「まいど1号」は、予定されたミッションのすべてを完了させるなどの一定の成果をあげ、同組合企業には国際宇宙ステーション(ISS)搭載予定の雷観測装置開発の受注や、九州大学連合のSバンド無線用フィルタ設計の受注など、新しい動きが出てきた。

しかし、同組合では、先日地球に帰還した山崎直子宇宙飛行士らがISSで活用したロボットアームがカナダ製であることを知り、産業用ロボットは日本が世界に誇れる技術であり、そのロボットアームが日本製では無いことに残念な思いがしたことをきっかけに、今回の挑戦を決定したという。

注:ISSに搭載された宇宙ステーション用ロボットアーム(Space Station Remote Manipulator:SSRMS)で、通称カナダアーム2。なお、日本の実験棟「きぼう」にはNECおよびNEC東芝スペースシステムが手がけた長さ約10mの親アームと、長さ約2mの子アーム、ロボットアームコンソールで構成されたロボットアームが設置されている