「SEO」に関連したGoogle Chrome機能拡張

「Google Chrome」を使っているユーザはおそらく、ITリテラシーが高い、インターネットサービスに触れている時間が長い、という人が多いだろう。またIT業界関係者であることも多いと思う。自らのサイトや他社サイトを制作している人もいるかもしれないし、Google製ブラウザを使うだけあってWeb検索に関心の強い人であるかもしれない。そんな人にとって、検索エンジン最適化、いわゆるSEOは大きな関心事だろう。Google ChromeにはSEOに便利な機能拡張が多数そろっている。今回はそれを紹介していきたい。

『Google Chromeをカスタムせよ!』バックナンバー

■ブックマーク編 ■タブ編  ■動画サイト活用編 ■Googleサービス利用編



気になるページランク、簡単にチェック可能に

名称 SitezMeter

SitezMeterは』は、閲覧ページの"Googleページランク"などを確認できる機能拡張だ。アドレスバーの横にアイコンが表示される。Compete Rank/ Alexaトラフィックランクなどもグラフとともに表示することができる。

大きなウィンドウにグラフと数字が表示される。別サイトとの比較も可能

ドメイン単位で計測されるようになっており、サブドメインやディレクトリパスは無視される。グラフは、ユニークビジターの数をGoogleトレンド/ Compete/ Alexaのそれぞれのデータを使って表示するが、各数値にばらつきがある。そうした誤差の存在も把握しておく必要はあるので、一覧性できる機能は役立つのではないだろうか。




ページランクの速攻チェックツール

名称 SEO Status Pagerank/Alexa Toolbar

SEO Status Pagerank/Alexa Toolbar』は、「SitezMeter」と同様にドメインごとのページランク確認ツールだ。ツールバーのアイコンをクリックすると、閲覧中のサイトのAlexa/ Googleページランクを表示することができる。

こちらはとても小さなウィンドウで情報を表示する。手早くチェックするのに便利

グラフ表示機能は備えていないので、より手軽に調べられる。また、アイコンにはページランクの数値が表示されるので、クリックせずにページランクを評価できる点は手軽だ。さらにSEO Status Pagerank/Alexa ToolbarからWhois情報、バックリンクを調べるためのサイトへ飛ぶことも可能だ。




多彩なSEO情報をチェックできる

名称 Chrome SEO

Chrome SEO』は、積極的にSEO情報を提供してくれる機能拡張だ。ページインデックスの数はAsk/ Bing/ Google/ MajesticSEO/ Yahoo!といった検索エンジンごとに表示したり、バックリンクやトラフィックランク、ブックマーク数も有名なサービスごとに表示してくれる。

各サービス単位で数値を一覧化する。データは長いが見やすい

そのほか、Archive.orgによるキャッシュ情報やCDN利用について、Robots.txt、Sitemap.xmlの有無も調査できる。Chrome SEOを使えば、Webサイトがより適切に設定されているかどうかすぐに分かる。そしてキーワード提案ツールが組み込まれており(Google AdWordsのデータを使用)、その場でSEMを考えられるようにもなっている。

キーワードアドバイスツール。複数のキーワードをまとめて作り出す




ソーシャルメディア上の情報もチェックOK

名称 SEO Site Tools

SEO Site Tools』では、多様なSEO情報を確認することができる。各種検索エンジンやアクセス統計サービスのデータはもちろん、HTML内部で使われているH1~H5タグの文字、メタ情報、ソーシャルメディア上での情報、サーバやIPアドレスに関する情報などを一元的にまとめて表示してくれる。

カテゴリーに分かれて計測データを表示する

さらにサジェスチョンツールでは、SEOを考える上で改善すべき点や問題点をリストにして表示してくれる。これを参考に直していけば、より検索エンジンに最適化されたサイトが構築できるようになるはずだ。

ソーシャルメディア系サイトで取り上げられている情報をピックアップする




Webサイト制作時に使いたいHTMLチェックツール

名称 W3C (x)HTML Validator

SEOを考える中で、HTMLが仕様に沿って適切に作られているかどうかは大事な観点だ。そのためにXHTMLやHTMLをチェックしてくれるサービスも存在する。『W3C (x)HTML Validator』を使えば、表示したサイトの内容を検証ツールに問い合わせて、エラーや問題のある個所をリストアップしてくれる。

ページごとに検証ツールを実行して、エラーや問題点を指摘する

初回のデータ登録は時間がかかるようだが、終了するとアドレスバーに数字が表示される。これが改善すべき点の数になる。クリックするとリストの一部が表示され、さらにすべてのエラーや問題点を別タブで見ることもできる。ValidなHTMLを作り上げるのは難しいと思われるが、いくつか工夫するだけでもよりSEOの効果が望めるようになる。サイト開発時などは重点的に使っていきたいツールだ。

さらに詳細を一覧で見ることもできる

まとめ

SEOは小手先のテクニックではなく、検索エンジンに対して最適なコンテンツ配信を行なうことで、よりユーザに役立つ情報を届けるための技術だ。そのためには、適切なページ構成、網羅された情報のインデックス化などをチェックする必要がある。その補助として今回紹介した機能拡張が役立つはずだ。さらに最近ではソーシャルメディアを活用したマーケティング手法も目立ってきている。そこにいち早く反応できれば、トラフィックを集めたり、ユーザに最新の情報を届けたりすることも可能になるだろう。Webサイトのデザイナーはもちろん、エンジニアやディレクター、マーケティング担当者まで広くオススメしたい。