お笑いブームがまだまだ続いておりますが、遂にトイレだって漫才しちゃう時代がきたんです。トイレ芸人「どきどきキャンプ」との共演をはたしたのは、TOTOが提案する"超"未来型トイレ「ネオ2号」。なぜ"2号"なのか、そもそも漫才するトイレって何者なのか? ネオ2号の生みの親、電通・テクニカルディレクターの中村洋基さんに話をうかがった。

中村洋基さん(テクニカルディレクター)
1979年栃木県生まれ。Webのテクニカルな側面から広告アイデアを考える、テクニカルディレクターとして、2002年から電通に参加。最近の主な仕事は 「TOTOTALK」「UNIQLO LUCKY SWTICH」「UNIQLO COLLECTION」「UNIQLO TRY」「Formula-E」「INTERNAVI REALIZATION」「どこでもラストガイ」など。バナー広告にも作品が多い。国内外150以上の広告賞を受賞、審査員歴多数。カンヌ国際広告賞・ヤングクリエイティブコンペティション世界2位

いいトイレの日に登場した、ネオ2号

2009年11月10日(いいトイレの日)に、六本木ヒルズで行われた『第5回トイレ川柳大賞』発売イベントにて初お披露目されたネオ2号。どきどきキャンプと見事な掛け合いを繰り広げた ※写真はカレッタ汐留にて

2時間ドラマの帝王、船越英一郎さん出演のサスペンスドラマ調のテレビCMや、加瀬亮さんとしゃべるトイレが共演するテレビCMなど、質実剛健なイメージが強かったTOTOが最近送り出すコンテンツは気になるものが多い。

また、WEBサイトをリニューアルした2009年には「企業情報サイト評価」で、サントリーに次ぐ2位に浮上するなど"TOTOコンテンツ"が、今注目されている(日本ブランド戦略研究所調べ)。そんな中、昨年11月にTOTOのWEBサイト上に登場した新たなコンテンツが「TOTOTALK」。先述のしゃべるトイレ「ネオ2号」とユーザーとが"リアルタイム"でコミュニケーションがとれる、という仕掛けだ。

未来型トイレとして発表されたネオ2号は、現在、東京・カレッタ汐留1階に展示されている。エントランスを入ってすぐのエスカレーター下にて、ひたすらぶつぶつつぶやいているのが彼。テレビCMにて加瀬さんと共演しているしゃべるトイレ「ネオ1号」は、兄貴分にあたる。ネオ2号では全長1.4mのサイドアームを備えているのが特徴。その若干長過ぎるサイドアームに用意された合計22個のボタンには「トイレにあったらいいな」という機能が詰め込まれているんだとか。

突き出たサイドアームが特徴的な外見。長過ぎてボタンに届きません!

搭載されているのは、「ニュース」「天気」「株価」といった実用的だと納得のものから、「今日のウン勢」「うんちく」「おべっか」「川柳」「じゃんけん」という遊び系、「オナラスカ」「シリフケ」などのナンセンス系まで含まれる。そのほか、加瀬さんとネオ1号のテレビCM7話も全収録。「歌」ボタンでながれる「TOTOべんきのうた」は聴いたことがある人にはなつかしいメロディだろう(個人的には子供の頃に振り付きで歌った記憶がよみがえる)。

もちろん、これらの機能はあくまで、「未来のトイレ」について妄想にふけってもらうための誘導口。夢と現を合体させたような「あったらいいな」を実際につくってしまうTOTOのメーカーとしての懐の深さを感じてしまう。

WEB上に表示されたボタンをクリックすると、ネオ2号を操作できる(映像はライブ中継で届けられる)。設置場所のリモコンで直接操作することも可能