Cubtile~立方体型5面タッチパッド

仏IMMERSION社(米同名会社とは別)が展示していたのは立方体型マンマシン・インタフェースの「Cubtile」。

一見すると何をするデバイスか分かりにくいが、底面以外の5面が全てタッチパッドになっていて同時に5面のジェスチャー入力ができるようになっている。

仕組みとしては意外にシンプル。立方体は5面の半透明の樹脂素材でできており、内部に仕掛けられた赤外線カメラが立方体の内面5面を120Hzで撮影している。5面半透明パッドに触れた指の動きをカメラが捉えてホストPCへと転送し、これをソフトウェアでモーション認識する。

タッチパッドが5面もあってなにが嬉しいかというと、それは3Dオブジェクトをまるで手で抱えたようにナビゲーションできるところにある。

例えばこちらに向いている顔面モデルに対して、上面パッドで指を回す操作をすれば左右に首を振る。側面で同様の操作をすれば首を上下に振る操作になる。単なる軸回転操作ならば5面じゃなくて3面で事足りるのだが、Cubtileのジェスチャー入力では軸固定操作をするために5面をちゃんと活用する。例えば左面パッドを人差し指で固定し、右面パッドで指を動かすと、左指で3Dオブジェクトを固定させたように右面パッドの入力操作が3Dオブジェクトに影響する。

ちょっと言葉の説明ではイメージしにくいと思うので、興味がある人はIMMERSION社がYoutubeに公開している動画があるのでそちらを見てみて欲しい。

用途としては博物館などにおけるデジタル展示のインタラクティブ手段として、あるいは製品のデジタルプロトタイプのレビュー向けなどを想定しているのだという。担当者によれば自動車メーカーのプジョーに導入実績があるとか。

今回のデモは一辺が27cm程度の立方体形状であったが、技術的には10cm前後にまでは縮小が可能だという

価格はデバイスのみで日本円にして130万円前後、ソフトウェアまでを含んだオールインワンシステムで約650万円だという

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