NECは、暗号化技術を使わず、同社が開発した独自技術によりセキュリティを確保し、情報の漏えいを防ぐ「Obbligato II/セキュリティソリューション スタートパック」を発売した。

暗号化技術を使用しないのは、暗号化製品の利用を規制している国があるためだ。NECでは、クライアントパソコン内の特別な領域に機密データを隠匿することで持ち出しを制御する技術を開発し、製品に採用した。

この製品は、海外で設計や生産を行う企業を主な対象とし、設計図面・仕様書・部品表など企業の機密情報の情報漏えいを防ぐことを目的としている。

従来このような企業では、日本から送られてくる図面や仕様書などの技術情報は紙や現地のファイルサーバ上で管理されることが多く、内部から容易に持出すことができてしまうため、技術情報の漏えいリスクをいかに低減させるかが大きな課題となっていたという。

「Obbligato II/セキュリティソリューション スタートパック」は、複数の社内サーバに格納された情報を"一般データ"と"機密データ"に分類し、"一般データ"の使い勝手を制限することなく、"機密データ"の外部への持ち出し(印刷・USBメモリなど外部媒体へのコピー・メールへの添付 等)を未然に防止する。

この製品は、最短2週間での導入が可能であるとともに、暗号化技術を使わない仕組みを取るため、暗号化製品の利用が規制されている国でも導入できる点が大きな特長となっている。

価格は、1サーバ1ユーザライセンスで111万円(税別)からとなっており、2010年3月1日より出荷が開始される。