「FMV-DESKPOWER F」シリーズは、今や定番スタイルとなった液晶一体型のモデルで、カラーバリエーションが豊富であることが1つの特徴だ。FMV-DESKPOWER F/E90Nで用意されたカラーは、スノーホワイト(FMVFE90NAW)、エスプレッソブラック(FMVFE90NAB)、ルビーレッド(FMVFE90NAR)の3色。店頭モデルでは、従来上位機種のカラーとしてホワイトのみが用意されていたが、3モデル全てに3色が用意された。また、バリエーションに赤系が加わったことも特筆したい。

エスプレッソブラック(FMVFE90NAB)

ルビーレッド(FMVFE90NAR)

全体デザインは、よりシンプルになった。フットプレートが円形の金属なのは同じだが、スタンドのデザインは一新され、上下の高さ調節機能がなくなっている。金属製のフットプレートの上にはっきりしたカラーリングのフレームが載ることで、引き締まった印象を醸し出している。また、左右80度の回転機能と、約30度のチルト機能によって設置場所の自由度と見やすさも確保している。

シリーズ全体でタッチパネル式液晶を採用しているが、FMV-DESKPOWER F/E90Nの場合は23型ワイドとかなり大型だ。Blu-ray Discドライブと3波対応TVチューナーを搭載しているため、高精細映像を大画面で楽しめるというメリットは大きい。録画機能の点でも、ダブル録画やハイビジョン5倍録画も可能など大充実。もちろんダビング10にも対応しており、AVパソコンとしてはかなり優秀だ。

また画面の大きさは、タッチ機能と組み合わせることで使いやすさにつながっている。小さな画面ではタッチ機能があっても大雑把な使い方しかできないが、23型ワイド画面でフルスクリーン表示すれば、Google マップの表示や画像修正などをタッチで行う場合、大人の指でも十分ピンポイントな操作ができる。タッチ機能をマウスの代わりとして使いたい人には満足できる画面の広さだ。

またこれら機能を支えるCPUとして、Intel Core2 Duo P8700(2.53GHz)が採用されている点も忘れてはならない。Blu-rayコンテンツの滑らかな動画再生や、デジタルカメラで撮影した高解像度画像の編集/レタッチなど、ホームエンターテインメントならではといえる負荷の高い作業は、そのCPUパワーにより可能となっている。しかもメモリ容量は4GB、HDD容量も1TBが選択できる。新OSをフルに生かすためにも、高性能プロセッサをはじめとした最新ハードウェアが重要だ。一体型だけに拡張性はほとんどないが、家庭での"中核マシン"として映像視聴や画像を楽しむことを中心に購入を考えているならば、不自由を感じることはまずない。

どこにでもすっきり設置できる、ワイヤレス構成とインタフェース配置

付属のマウスとキーボードは、標準では本体とイメージを合わせたスリムなものが付属する。スノーホワイトモデルには白いものが付属し、他の2色には黒いものが付属。ルビーレッドモデルにも黒が付属してしまうのは、若干残念だ。標準キーボードの表面はマット仕上げになっているが、マウスや本体と同じ光沢加工のものが欲しい場合には同社直販の富士通 WEB MART限定カスタムメイドモデルで「グロッシー・キーボード」を選択することもできる。

キーボード、マウスともにワイヤレスのものが付属する。さらに無線LAN機能を選択した場合、電源ケーブルとアンテナケーブル以外はワイヤレスの環境を作ることができる。本体のフットプレートは直径がわずか220mmと小さいため、ワイヤレスで設置できることと合わせるとかなり自由な配置が可能だ。

インタフェース類は背面と左右にバランス良く配置されている。本体背面に配されているのは、USBポート2つと、10/100/1000BASE-T対応有線LANポート、電源コネクタ、アンテナ端子。常時接続しているタイプの周辺機器を背面USBポートに接続すれば、普段の使い勝手は良くなるだろう。他のUSBコネクタは右側面に1つ、左側面に2つ用意されているため、部屋の角に近い場所へ設置しても周辺機器接続に困ることはなさそうだ。この他、ダイレクト・メモリースロット、マイク、ヘッドフォンなどの端子が左側面に配されており、右側面にはBlu-ray Discドライブがある。