ボーズは13日、一体型オーディオシステム「SoundDock 10」「SoundLink」、天井埋め込み型スピーカー「Virtually Invisible 791」を発表した。発売は、SoundDock 10とSoundLinkが11月21日(予約販売開始日は10月13日)、791が10月24日(予約販売開始日は10月13日)を予定している。価格は、SoundDock 10が7万7,700円、SoundLinkが6万9,300円、Virtually Invisible 791が7万3,500円となっている。

大迫力の重低音を特徴とする「SoundDock 10」

SoundDockに使用されているユニットと、ウェーブガイド。手前に置かれているのが、ウーファーとウェーブガイドを接続するメタルキャップ

SoundDock 10は、iPod/iPhoneを接続するためのDockコネクタを備えた、一体型オーディオシステム。演奏中に充電を行うことが可能なほか、接続されたiPodの基本操作が可能なシンプルな専用リモコンが付属する。

システム的には、入力された音楽信号を、DSPによってイコライジング、デジタルアンプで増幅し、2本の中高域用ドライバーと、1本のウーファーで鳴らすというもの。両方のドライバーはこのシステムのために新開発されたもので、とくにウーファーは、従来の4倍の高効率。また、ウーファーには、同社のシステムではおなじみのウェーブガイドが装着されている。ウエーブガイドは、小さな筐体の中に折り畳まれたホーンで、低域のパワーをアップする働きがある。ウエーブガイドとウーファーの間には、ハイパワー化したウーファーからの振動を抑えるためのメタルキャップと呼ばれる金属性のパーツが組み込まれている。

同社では、SoundDock Series IIやSoundDock Portableといった、同様の一体型システムを発売しており、それらは、どちらかというと、パーソナル向きのシステムという側面が強かった。今回発表されたSoundDock 10は、リビングなどの広いスペースで、メインのシステムとして使用するのにも十分な、圧倒的なパワーと重低音が特徴となっている。なお、ハイパワー化したこともあり、Portableのようなバッテリー駆動はサポートされない。また、電源はAC直結で、ACアダプターは必要としない。サイズは、幅431mm×高さ223.5mm×奥行き244mm。質量は8.4kgとなっている。iPodDock以外の入出力端子は、アナログ音声入力×1(3.5mmステレオミニジャック)に、ビデオ出力×1(RCA)。また、オプションとして近々発表される予定のBluetoothアダプタ(Dock部分に接続する)を利用すれば、携帯電話内の音楽を聴くことも可能となる。

PCの音楽をワイヤレスで再生する「SoundLink」

PC側にUSBキーを接続するだけで、保存された音楽の再生が可能。ドライバーなどをインストールする必要はない

シンプルなリモコンだがiTunesの操作も可能

SoundLinkは、PC内に保存された音楽を離れた場所から聴くというスタイルを特徴とした一体型システム。SoundLink USBキーと呼ばれるアダプターが付属しており、このUSBキーをPCのUSBポートに差すだけで、離れた場所においてあるSoundLinkで、PC内の音楽ファイル、またはネットラジオの再生が可能になる。USBキーとSoundLinkの間の信号の伝送にはBluetoothが使用されている。PCにiTunesがインストールされている場合、SoundLinkの付属リモコンで、再生リスト内の局移動など、基本的なコントロールも可能になる。電源は内蔵のリチウムイオンバッテリーで、フル充電の場合、フルパワーで、約3時間の連続使用が可能だ。サイズは幅307mm×高さ172.5mm×奥行き127mm。質量は2.0kg。USBキー以外の入力は3.5mmステレオミニジャック×1。

天井埋め込み用のスピーカー「791」

広い指向性を生み出すために、2本のツイーターが搭載されている

「791」を天井に埋め込んだ例

791は、天井埋め込み型のスピーカー。天井埋め込み型のスピーカーというと、ショップや公共施設などで、BGMや館内放送などに使用されるスピーカーというイメージが強いが、791は、それらとは異なり、家庭での使用をメインのターゲットとしたモデルとなっている。業務用の天井埋め込み型スピーカーとの一番違いは、設置の簡単さ。業務用の場合、ハイインピーダンスに対応した専用のアンプなどが必要となるが、791のインピーダンスは6Ω。普通のオーディオシステムのスピーカー端子からの配線を天井に回して接続するだけだ(取り付けるための穴を開ける必要がある)。サイズは、直径254mm×奥行き119mm。また、指向性の広さも大きな特徴。これを実現しているのが、スピーカーユニットに組み込まれている2つのツイーター。これにより、天井に埋め込んだスピーカーで、ステレオサウンドを楽しむことが可能となっている。同社では、リビングなどで、スピーカーシステムの存在を目立たせたくない場合や、あるいは、サラウンドシステムのリアスピーカーなどとしての利用を想定しているとのことだ。