このほか、au Smart SportsやEZニュースEXなども主力コンテンツとしてアピール。EZニュースEXはこれまでBiblioやT002といった一部の専用端末しか対応していなかったが、9月より新たにWebコンテンツ版を展開、BCMCS(Broadcast / Multicast Services)を利用したプッシュ配信以外のサービスを90機種以上で利用可能にした。

携帯電話を利用したフィットネスを積極的に推し進めるau

全国ニュースだけではなく、地方のニュースを瞬時に確認できるのもEZニュースEXの強みであるという

エネルギー分野ではエタノールを利用した燃料電池の試作機による実演を行った。試作機は従来のリチウムイオンバッテリーと組み合わせたタイプで、エタノールによって発電した電力をリチウムイオンバッテリーへ蓄電し、携帯電話を駆動させる。バッテリーが空の状態からでは1時間強で充電が完了するという。課題は大きさで、将来的には20mm以内の厚みに抑えたいとしている。

バッテリーはエタノールのほか、通常の外部充電端子からも充電が可能。エタノール充電と併用して急速充電も可能としている

エタノールの残量は裏面の小窓から確認できる。ブルーにみえるのがエタノールの量

裏面は格子状になっており、発電の際に発生される水分を水蒸気として放散する仕組みになっている。その際若干発熱するが、60度以下になるように設計されているという

研究・開発中の技術では、近接通信方式のTransferJetや赤外線によるGiga-IR、レコメンド技術を応用した映像視聴システム、AR技術をパッケージ化した実空間透視ケータイなどを展示。携帯電話による生活支援や行動支援の更なる利便性の追求について、KDDIが牽引する姿勢を前面に出していた。

携帯電話をかざすだけで大容量のデータの送受信が可能なTransferJet

利用用途としては、映画のポスターなどからプロモーション動画をダウンロードしたり、家庭のPCなどからの手軽なデータ転送手段などを想定している

100MB程度のデータであれば1秒で転送が完了するGiga-IR

TransferJetなどとの差別化ポイントとしては、赤外線という既存技術の延長線上で開発が可能であることや、従来技術との下位互換性をあげる

映像コンテンツをより「個」へフォーカスして配信することが可能になるケータイ×TV

従来のレコメンド技術との大きな違いは、個人だけではなくオンラインしている全ての人の趣向を総合的に分析・判断してお勧めコンテンツなどを配信する点。家族で利用する機会の多いテレビという媒体だからこそ活かせる技術であると説明員は語る

AR技術を利用した実空間透視ケータイはKDDIがコンテンツを提供するのではなく、飽くまでもコンテンツの基礎技術をコンテンツプロバイダへ提供するという形をとる。現在の課題はプライバシー問題への対応や、ビジネスモデルとしての収益性の確保にあるという

(あるかでぃあ/K-MAX)