米国でiPhoneを販売しているAT&Tは10月6日(現地時間)、iPhone向けVoIPアプリケーションに対する制限を緩和し、3GネットワークでのVoIP機能の使用を認めることを発表した。同日に、FCC(米連邦通信委員会)とAppleにサービス規約の変更を伝えたという。

Google Voiceなど一部のiPhone用アプリケーションのApp Storeへの登録が認められない問題が話題になっているが、その原因の1つがAT&Tのサービス規約である。これまで同社はiPhoneアプリでの3Gネットワークを使ったVoIP機能やTVコンテンツ配信を認めていなかった。そのため、たとえばSkypeのiPhoneアプリでは音声通話機能の利用がWi-Fi接続時に限られている。

AT&T Mobility & Consumer MarketsのRalph de la Vega社長兼CEOは、今回の変更を「ユーザーの要望と、AT&Tが扱っている他のデバイスの使われ方を比較した上での判断」と説明している。米国では同日に、Verizon WirelessがAndroidベースの携帯を提供すると発表。オープン・インターネットを尊重し、Google Voiceも認める方針を明らかにした。こうしたモバイル通信キャリアの競争も、今回のAT&Tの判断に影響した可能性が高い。