ウィルコムと富士通ビー・エス・シーは14日、ウィルコムのPHSを利用した『外来患者呼び出しシステム』を共同開発し、全国の医療機関向けに販売を開始したと発表した。

富士通ビー・エス・シーは、携帯電話、PHS端末向け「呼出し連携機能」の取組みで培った技術を生かし、携帯電話向け「待合せユーザ呼出システム(仮称)」を開発。今回、ウィルコムのPHSの機能に対応し、「外来患者呼び出しシステム」の開発・提供を行うことにした。

『外来患者呼び出しシステム』の仕組み

同システムでは、医療機関などの外来受付で患者にPHSを渡し、診察順がくれば呼び出す仕組みを提供。「受付の混雑を緩和し、患者の満足度向上を図る」(両社)。病院の内外を問わず運用でき、医療機関における待合室の省スペース化が可能となっている。

さらに、ノートPCと外付けバーコードリーダーで運用するため、従来の専用機器設置タイプと比べて少ない投資で導入できる。また、医療機関の職員にとっては、「バーコードリーダーでPHSと患者バーコードを順に読ませるだけなので、オペレーションが容易となる」(同)。

ウィルコムでは、「電磁波が微弱で医療機器や人体への影響が少ないというPHSの特長を有し、全国4,000以上の医療・福祉機関での通信手段として広く活用されている」とし、「すでにPHSを活用中の医療機関だけでなく、患者満足度向上を目指すすべての医療機関に向けて、外来患者呼び出しシステムの提供を進めていく」と述べている。

予定価格(全て税抜)は、初期費用5,800,000円(受付4カ所、サーバ・クライアントPC費用含む)、月額通信料780円/台(貸し出すPHS台数による)、年間保守費用240,000円(平日9:00~17:00の場合)、などとなっている。