同じユニボディのくくりで「Pro化」されたと思われる、新13インチMacBook Pro。CPUのクロック数が上位モデル(MB991J/A)は2.4GHzから2.53GHzに、下位モデル(MB990J/A)が2.0GHzから2.26GHzのそれぞれ向上したほか、両モデルとも最大メモリ容量が8GBに引き上げられている。ボディサイズや重量を含め、それ以外の多くの部分はユニボディ第1弾のMacBookと大差ない。その意味では、たとえ「Pro」にブランドが変わったとしても、マイナーチェンジといえるだろう。
とはいえ、これは「Pro」のくくりに入れても構わないかもと感じさせる変更点も少なくない。その筆頭に挙げられるのが、バッテリだ。着脱不可となった代わりに、連続駆動時間は5時間から7時間へと大幅に延長され、予備バッテリなしに一日中持ち歩くことが可能になった。1年経過するあたりから現れはじめる「ヘタリ」が懸念されるものの、どの機種を選ぶにせよバッテリは消耗品であり、やむをえないこと。必ず訪れる交換の日まで予備バッテリなしに過ごせるほうが、ノート型機としては望ましいともいえる。
キーボードバックライトの標準装備も、「Pro」らしいギミックだ。大いに役立つ機能かと尋ねられれば、しばし考え込んでしまう機能ではあるが、所有欲を満足させるという点では納得できる。MacBook Proシリーズのアイコンと考えれば、なくてはならない機能かもしれない。
一方で惜しまれるのが、新採用のSDカードスロット。大容量のSDHCが直接読み書き可能になったことは歓迎するとして、カードを完全に押し込んでも1cmほど飛び出てしまう仕様は残念だ。筐体デザイン上の事情があるにせよ、工夫の余地はあったのではなかろうか。
ともあれ、MacBook Proシリーズに13インチモデルが加わった。相変わらずミニノートを出さないAppleだが、ジャスト2kgといえないこともない重量と最長7時間駆動の強力なバッテリは、新たなユーザ層を獲得する可能性を秘めている。これで価格は134,800円、Snow Leopardに980円でアップデートできることもあわせれば、そのコストパフォーマンスは相当なもの。買い得感の高いモデルであることは確かだろう。
■仕様 | |
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13インチMacBook Pro(MB990J/A) | |
Intel Core 2 Duo(2.66GHz) | |
2GB(最大8GB) | |
160GB | |
SuperDrive(DVDスーパーマルチドライブ) | |
NVIDIA GeForce 9400M | |
13.3型 LEDバックライトクリアワイドスクリーン(1,280×800) | |
内蔵ステレオスピーカー、無指向性マイクロフォン、光デジタルオーディオ出力/ヘッドホン出力 | |
IEEE802.11a/b/g/n対応無線LAN(AirMac Extreme Wi-Fi)、10/100/1000BASE-T対応有線LAN | |
Mini DisplayPort×1、USB 2.0×2、FireWire 800(IEEE1394b)×1、Bluetooth 2.1+EDR、SDカードスロット、iSightカメラ(内蔵) | |
W325×D227×H241mm/約2.04kg | |
Mac OS X v10.5 Leopard | |
60W MagSafe電源アダプタ、電源コード | |
134,800円 |