次はそのほかのハードウェアをチェックしよう。ネットワーク機能は、10/100/1000BASE-T対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応の無線LANで、Bluetoothも搭載されている。ディスプレイ出力は、D-Sub15ピンとHDMI、DisplayPortと3系統も備えており、大画面テレビや液晶ディスプレイとも接続しやすい。このほか、SDカードやメモリースティックに対応するカードリーダー、54/34mm ExpressCardスロット、4基のUSB 2.0、eSATA、顔認識機能を備えるWebカメラなど実に充実している。

ユニークで便利なのがeSATSで、USBポートと兼用なのに加え、PCの電源がオフでもUSBポートに電力を供給する「PowerShare USB」となっており、iPodなどのデバイスを充電しやすい。

左側面にはHDMI、DisplayPort、USB×2、eSATA、4ピンのIEEE1394などを搭載

右側面にはスロットイン式の光学ドライブ、ExpressCardスロット、サウンド入出力などを用意している

背面はACアダプタの接続コネクタのみ。メッシュ加工されており、排熱には苦労しているように見える

これだけのスペックをノートPCにまとめたのは、さすが「エイリアン」といえるが、手放しに喜べない部分もある。ひとつは「動作音」だ。3Dゲーム時など、CPUとGPUに負荷のかかる作業では、底面にある3基の冷却ファンが全開で動くため、ドライヤーとまではいかないものの、かなりの風切り音が鳴り響く。深夜でも家族に迷惑をかけずにゲームが遊べる……というワケにはいかないので注意したい。もうひとつは、「価格」だろう。最小構成でも20万円以上、今回の試作機の構成では60万円オーバー。最高スペックを追求すると80万円以上となってしまう。

底面のカバーをはずすとメモリスロット、2台の2.5インチHDDなどが登場する。メンテナンスしやすい作りだ

とはいえ、それを差し引いても魅力的なノートPCであるのは確か。PCに場所を取られたくないがゲームを快適に遊びたいという人や、友人の家に自分のマシンを持ち込んでゲームの対戦をしたいといったニーズに応えてくれる。今後、デルがAlienwareブランドをどう展開していくか非常に楽しみだ。

■試用機の仕様
製品名 Alienware M17x
CPU Intel Core 2 Extreme QX9300(2.53GHz)
チップセット Mobile Intel GS45 Express
メモリ 8GB
ストレージ HDD500GB×2(RAID0)
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 280M×2(SLI)
ディスプレイ 17型ワイド(1,920×1,200)
オーディオ Intel High Definition Audio
ネットワーク IEEE802.11a/b/g/n対応無線LAN、10/100/1000BASE-T対応有線LAN
インタフェース USB 2.0×4、IEEE1394、D-Sub15ピン、HDMI出力、DisplayPort、eSATA、メモリースティック/SDメモリカードスロット、ExpressCard 54/34スロットほか
サイズ/重量 約W406×D321×H51.3~53.6mm/約5.3kg
バッテリ駆動時間 約3時間26分
OS Windows Vista Home Premium(64bit)
直販価格 約611,590円