セイコーエプソンは4月9日、液晶モニタを2.5型に大型化し、32GBまでのSDHCメモリーカードに対応させたレンジファインダタイプのデジタルカメラ「R-D1xG」の販売を開始した。オープン価格で、推定市場価格は27万円前後。

3年ぶりにマイナーチェンジしたR-D1の最新モデル「R-D1xG」

R-D1xGは2006年3月に発売されたR-D1sの後継機種にあたり、レンジファインダの改良、液晶モニタの大型化(R-D1sの2.0型に対し2.5型)、32GBまでのSDHCメモリーカードへの対応などのアップデートが施された。また、撮影時のホールド性を向上させる取り外し可能なハンドグリップが同梱されるようになった。

液晶モニタは初代R-D1(写真左)とR-D1sに搭載されていた2型から2.5型(写真右)にサイズがアップされた。バックライトはLED方式で、明るさは8段階で設定が可能

液晶の大型化にともなって、従来装備していた液晶モニタの回転機能が廃止され、xGではモニタをボディ側に隠すことができなくなっており、従来のR-D1シリーズの特徴でもあった背面をフィルムカメラのような外観にすることは不可能となった。また、専用ケースRD1SC1使用時にはグリップを取り外す必要がある。

R-D1xGの液晶モニタは大型化されたが、フィルムカメラのような外観を演出できた液晶パネル部の回転機能は省かれた。当然ながら、R-D1に35mmフィルムのレンズを装着した場合の焦点距離の換算表も廃止されている。左が初代R-D1、右がR-D1xG

グリップは取り外し可能。三脚穴を利用してボディに装着するため、カメラケースや三脚を利用する時には外す必要がある。取り外すと右の写真のように製品名のロゴ以外は旧モデルとの区別はつかない

2004年に初代の製品が発売されたR-D1シリーズは、ライカなどが採用しているMマウントのレンズ(アダプタを介してLマウントも可)が利用できるレンジファインダカメラで、距離測定に三角測量を応用したファインダ方式を採用している。現在、このタイプのデジタルカメラはライカM8シリーズが存在するのみで、両製品ともオールドカメラファンには根強い人気がある。

主な仕様は、23.7×15.6mm 610万画素CCD、EMマウント(M型互換)、撮影画角:レンズ表記焦点距離の1.53倍相当、ファインダ倍率1.0倍、電気制御式縦走りフォーカルプレーンシャッター、シャッター速度1/2000-1秒およびバルブ、露出制御方式:絞り優先AE/マニュアル、23万ドット2.5型TFT液晶モニタ、撮像感度ISO 200/400/800/1600、SD/SDHCメモリーカード、サイズ142.0(W)×88.5(H)×39.5(D)mm、重量約570g(本体のみ)。

機械式時計のクロノグラフの技術を利用した4針式インジケータは撮影残枚数、電池残量、ホワイトバランス、記録モードを指し示す。フィルムカメラと同じシャッター巻き上げレバー、クラシックスタイルのシャッター速度ダイヤルに変更はない