Intel Atomという低価格CPUが、Netbook(ネットブック)という新たなジャンルを確立し、そして現在、それはデスクトップパソコンにも波及をはじめている。Eee PCというブームを生んだASUSTeKは、Nettop(ネットトップ)として昨年「Eee Box」をリリースしたが、Eeeシリーズ第3弾は「Eee Top」だ。今回は「Eee Top 1602」の評価機を入手できたので、これを試してみたい。

主な仕様 [CPU] Intel Atom N270(1.6GHz) [チップセット] Intel 945GSE Express [メモリ] 1GB [HDD] 160GB [グラフィックス] Intel GMA 950 [ディスプレイ] 15.6型ワイド・タッチスクリーン液晶 [サイズ/重量] W407.4×H336.6×D42.5mm/4.3kg [OS] Windows XP Home Edition SP3日本語版 [価格] 64,800円

スタイリッシュなタッチパネル搭載一体型PC

Eee Topは、スタイリッシュな液晶一体型パソコンとしてリリースされた。スリムで設置スペースをとらない一体型は、日本市場では定番の人気デザインだ。最近ではデルやHPからも製品が登場、世界でも普及しはじめている。一般的なデスクトップPCと比べデザインが工夫された製品が多いのも特徴だろう。Eee Topも、ホワイトの丸みのあるボディに一部クリアパネルによる浮遊感を加え、ブルーLEDによる演出も施されるなど、凝ったつくりとなている。また、本体質量は約4.3kgと軽量で、スタンド部分の上にデザイン上一体となる形で取っ手が設けられ、部屋から部屋へと持ち運ぶにも非常に便利だ。

15.4型液晶パネルを中心に、上部には130万画素ウェブカメラ、下には左から液晶輝度調節、ボリューム調節、電源、液晶パネルオフのボタンを装備。クリアフレームで外周を覆い、浮遊感も演出している

本体右側面にはインタフェースは無く、アールのある側面がそのままだ。Eee Topは全体的に丸みを帯びたやさしい印象のデザインだ

本体左側面にはマルチカードリーダーとUSB2.0端子が2ポート搭載されている

本体背面インタフェースはLAN、USB2.0×3、ACアダプタ、オーディオ入出力、USB2.0、セキュリティロックスロット

スタンドにはACアダプタケーブルを通すためのホールも備える。Eee Topは無線LANも備えているので、ケーブルはACアダプタのみでも運用可能だ

液晶パネルサイズは15.6型ワイド(1,366×768ドット)。そしてタッチパネルを搭載している点がEee Topの特徴である。なお、評価機ではWindowsのフォントサイズが「大きいフォント」に設定されていた。ざっくり指で操作した印象では、だいたいこのくらいがちょうど良い。製品版でのタッチ操作がやや難しいと感じたら、フォントサイズを変更してみることをおすすめしたい。

タッチパネルが装着されていることもあり、液晶オフでは気持ち反射が強めの15.6型ワイド液晶パネル。1366×768ドットという液晶解像度はこのサイズのパネルでは標準的であり、Eee PC 901よりも若干高解像度

Eee Topはタッチ操作によるコントロールも可能。指でタッチしていても、特殊なコーティングが施されているのか意外と指紋は目立たない

キーボードとマウスはワイヤレス方式を採用しておりUSBレシーバーも付属する。背面のUSB端子のうち1基をこのレシーバーで埋める計算になる。キーボードは薄型タイプのものが付属。キーとキーとが離れたタイプで、デザインを重視しつつもノートブックに慣れた方ならタッチ感も悪くないと感じることだろう。なお、キーボードにはスタイラスも収納されている。

薄型キーボード、丸みのあるシンプルなマウスが付属。どちらもワイヤレスで、レシーバー1基が付属する

キーボードの左側面にはスタイラスが収納されており、プッシュすると飛び出す仕組み

スタイラスなら指タッチよりも感度が良好

さて、Eee Topが既存の一体型デスクトップと最も異なるのは"価格"である。Eee Topはネットブックでお馴染みAtomをプラットフォームの軸に据えた製品だ。そのため、ネットブックに近い低価格での提供が可能になっている。タッチパネルを搭載したPCも、多くは比較的ニッチな市場向けであって、これまで高価だったところがある。Eee Topの6万円台中盤という価格設定はダントツに安い。