アプリケーションについては既にOSKの基幹業務システム「SMILE BS」シリーズと統合型グループウェア「eValue」シリーズの動作検証が完了しており、今後もその他の市販パッケージアプリケーションについて順次検証が進められる。しかし、企業にとっては独自アプリケーションの動作なども気になるところだ。これらをサポートするため、中本氏は「アプリケーションの動作確認が行えるように弊社の『仮想化オープンラボ』をユーザーに開放すると同時に、インストールの設定や導入手順などが学べる無料のハンズオンスクールも開催しています」と語る。

なお、仮想化オープンラボでの確認作業はユーザー担当者が主体となって進める方式で、仮にアプリケーションが動作しない場合でも設備の使用料や指導に関する料金は無料。ただしこの作業はあくまでも確認であり、動作保障を行うものではない。そのほか、仮想化環境に不慣れなユーザーには、アプリケーションの有償インストールサービスも用意されている。

マイクロソフトでは2008年12月15日より、企業の戦略的なIT投資による費用削減や社員の生産性向上を支援する「Save Money. キャンペーン」を展開しているが、今回の1台2役サーバパックも中堅・中小企業のコスト削減を実現するソリューションのひとつ。マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 コア インフラストラクチャ製品部 マネージャの藤本浩司氏は「仮想化の概念は把握していても、実際にどうしたら良いのかが分からないという中小企業は非常に多いといえます。このような経営者の方々に対して、仮想化によるサーバ統合で継続的なコスト削減が可能になる、運用・管理が容易になる、ハードウェアとソフトウェアを別々のタイミングで入れ替えられる、といったメリットを幅広く訴求していければと思います」と語る。

また、Windows Server 2008が「Windows Server 2008 R2」より64bit版のみになることについては「現在のアプリケーションは64bitネイティブが半数を超えており、WOW64(Windows-On-Windows 64)での動作などを含むと8割以上が対応しています。こうした点から考えても、64bitのハードルは決して高いものではないと考えています」と語る。