米Googleは2月2日 (現地時間)、「Google Earth 5.0」のベータ版をリリースした。対応プラットフォームはWindows、Mac、Linux。日本語を含む41言語をサポートする

バージョン5.0では、地球表面の3分の2でありながら、これまでGoogle Earthからアクセスできなかった海を探索可能する海洋(Ocean)レイヤが追加された。これは米カリフォルニア州サンフランシスコにあるCalifornia Academy of Sciencesとの共同開発プロジェクトから誕生したもので、National Geographic、Monterey Bay Aquarium、National Oceanic and Atmospheric Association、US Navy、Scripps Oceanography、Woods Hole Oceanographic Institutionなどをはじめとする多数の協力を得て実現したという。

レイヤパネルで[海]をオンにすると海洋レイヤが利用可能になり、海面から海中・海底にアクセスできるようになる。マップを傾けて、空から海面へとズームインして海中に飛び込み、そのまま自由に海中を泳ぐ気分は爽快である。

ハワイのロイヒ海底火山

海洋レイヤでは、海底の地形、海洋探索の旅、難破船、海洋保護区、海の絶滅危惧種、生物を追跡など20種のコンテンツレイヤをコントロールして、100以上のパートナーが提供する数多くのデータをマップ上に表示できる。世界で最も深いマリアナ海溝に潜りながら海底に住む生物を写真で確認したり、"生物を追跡"でホホジロザメの移動を疑似体験したりなど、3Dマップ/ 3Dモデル、ビデオ、アニメーション、写真、テキスト資料などを通じて様々な角度から海洋を楽しめる。行きにくい場所を机上から簡単に探索できるのがGoogle Earthの魅力だとすれば、海洋レイヤは従来の地上データ以上にGoogle Earthを活用できる機能と言える。

バージョン5.0では海洋レイヤのほかにもいくつかのの機能追加が行われた。まず過去のイメージの表示だ。ツールバーに用意された[過去のイメージ]ボタンをクリックすると、3Dビューアの左上隅に時間軸のスライダが現れる。それを動かすと、過去に遡った地表イメージが表示される。同じくツールバーの[ツアーの録画]ボタンをクリックすると、3Dビューアの左下に録画コントローラが現れ、ナレーションを加えたツアービデオを数クリックで作成できる。[火星]に切り替えると、NASAが提供する最新の火星の地表データや画像にアクセス可能。また従来までPlusとProユーザーに提供されていたGPSトラッキング機能を無料版でも利用できるようになった。

過去の地表イメージに切り替えるスライダ