日本ビクターは28日、ノイズキャンセリングヘッドホン「HP-NCX78」を発表した。発売は2月中旬を予定しており、価格はオープン。市場価格は8,000円前後と予想される。

マルチノイズキャンセリングシステムが採用されたノイズキャンセリングヘッドホン「HP-NCX78」。カラーはブラックとホワイトの2色

同製品は、同社が「マルチノイズキャンセリングシステム」と呼ぶ、複合的なノイズ低減システムを採用した、インナーイヤータイプのヘッドホン。

マルチノイズキャンセリングシステムとは、周囲のノイズの逆位相の音を合成してノイズを打ち消すアクティブノイズキャンセリング回路と、構造上の工夫による物理的なノイズ低減対策を組み合わせたもの。搭載されているノイズキャンセリング回路は、乗り物の騒音などといった外部のノイズを、約1/8に低減するのに加え、ノイズキャンセリング回路自体が発生するホワイトノイズを低減する働きを持つ。構造面では、耳に収まる薄型のハウジングの採用による風切り音の低減、遮音効果の高い密閉構造の採用による中低域ノイズの低減、そして、一体型ブッシング構造による、タッチノイズの低減などが図られている。

ケーブルの接続部分は本体と一体化。さらに、ケーブルは後ろ側に引き出されるようになっており、インナーイヤータイプで気になるタッチノイズの発生を抑えている

なかでもケーブルのタッチノイズは、イヤーピースを耳孔内に差し込むインナーイヤータイプのヘッドホンでは、オーバーヘッドタイプのヘッドホンに比べて、非常にその影響が大きくなる。同製品では、コードとの接続部分が本体に一体化されているだけでなく、コードが、耳の後ろを通って引き出される形となり、ノイズを発生する接触が起こりにくくなっている。また、同社によると、コンパクトなインナーイヤータイプのヘッドホンは、通勤通学などの際に使用されるケースも多いのだが、同製品では、混雑した車内などでも邪魔になりにくいように、電池ボックス部分(電源スイッチや外部モニターのオンオフスイッチも装備される)のサイズも小型化されているとのことだ。なお、コード長は1.5m(プラグからヘッドホンまで)。

再生周波数帯域は18Hz-22kHz。出力音圧レベルは、電源オン時は105dB/1mWで、オフ時は103dB/1mW。質量は、38g(電池含む)となっている。電源は、単4電池×1。アルカリ電池使用時には、約50時間の連続使用が可能だ。