三洋電機は21日、デジタルムービーカメラ「Xacti」シリーズの新モデル5機種を発表した。発売日、価格などは表のとおり。すべてハイビジョンタイプで、DMX-HD2000/FH11の2モデルは最大1920×1080、それ以外のモデルでは、最大1280×720のムービーを撮影可能だ。
フルハイビジョンタイプのDMX-HD2000/FH11に採用されている映像エンジンは、新開発のプラチナΣ-EX。新たに、プログレッシブ方式にも対応している。採用されている撮像素子は1/2.5型の810万画素CMOSセンサーで、最大800万画素の静止画撮影が可能。もちろん、ムービーも写真もモード切り替えなしに撮影することが可能だ。DMX-HD2000に搭載されているレンズは、静止画撮影時には35mm換算で焦点距離38mm-380mmの光学10倍ズーム(FH11は35.7-357mm)を搭載する。また、動画撮影時には、ズーム時にセンサー上の撮像エリアを拡大する「アドバンストズーム」によって、44.4mm-710mm(FH11は41.7-666.9mm)の16倍ズームを実現している。
静止画撮影では、新たに、「リバース連写」機能も搭載。同機能は、シャッターボタンを押している間の画像をバッファに取り込んでおいて、シャッターボタンから指を離すと、その瞬間から遡って、800万画素では最大9枚(秒6コマ)、400万画素では最大15枚(秒12コマ)の画像を記録できるというもの。人間の反応にはタイムラグがあるため、シャッターを押した瞬間から撮影を開始する一般的な連写機能に比べて、シャッターチャンスを確実に抑えることが可能だ。
DMX-CA9/WH1は、ハイビジョンタイプのムービーとしては世界初の防水モデル。IPX8相当の防水機能を備えており、DMX-CA9では水深1.5m、DMX-WH1では水深3mまでの水中撮影も可能だ。なお、DMX-CA9に採用されている撮像素子は1/2.5型の902万画素CMOSセンサーで、900万画素の静止画撮影もサポートする(DMX-WH1に採用されている撮像素子は1/6型の110万画素CMOSセンサー。静止画撮影は110万画素まで)。搭載されているレンズは、DMX-CA9が35mm換算で38mm-190mmの5倍ズーム、DMX-WH1は、35mm換算43mm-1290mmの30倍ズームとなっている。なお、両モデルとも、DMX-HD2000/FH11と同様にリバース連射機能を装備する。
スリムハイビジョンタイプのDMX-CG10は、幅72mm×高さ112.8mm×奥行き38mm、体積167ccというコンパクトサイズが最大の特徴のモデル。採用している撮像素子は1/2.33型1066万画素CMOSセンサー。レンズは動画撮影時40mm-200mmの5倍ズームを搭載する。
なお、いずれのモデルも、映像フォーマットは、ISO標準MPEG-4 AVC/H.264規格準拠となっている。同じH.264だが、ファイルコンテナのフォーマットが異なるため、ハイビジョンレコーダーなどに採用されているAVCHDとは互換性を持っていない。記録媒体はSD/SDHC。最大32GBまでのメディアに対応する。DMX-HD2000以外のモデルでは内蔵メモリも搭載しており、容量は、DMX-FH11が8GB、DMX-CA9/WH11が約43MB、DMX-CG10が約40MB。
同社のムービーは、縦型のエルゴノミクススタイルが基本線だが、今回のラインナップには、DMX-FH11/WH1という横型のモデルも存在する。これについて同社では「今回のラインナップは海外展開も行われるグローバルモデル。Xactiは縦型というイメージが強いが、地域によっては、縦型だとビデオカメラだとのイメージが持たれにくい地域があるため、その対策として採用した」とのことで、国内ではあくまでも従来どおりの縦型エルゴノミクススタイルのモデルが主力となるとのことだ。
タイプ | 型名 | 発売日 | 価格 | 想定価格 |
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フルハイビジョンタイプ | DMX-HD200 | 2月6日 | オープン | 10万円前後 |
DMX-FH11 | 4月24日 | オープン | 10万円前後 | |
防水ハイビジョンタイプ | DMX-CA9 | 3月13日 | オープン | 5万5000円前後 |
DMX-WH1 | 3月19日 | オープン | 6万円前後 | |
スリムハイビジョンタイプ | DMX-CG10 | 2月20日 | オープン | 4万5000円前後 |