1月20日(米国時間)に行われた第44代米国大統領の就任式には、約300万人もの観衆がワシントンに詰めかけた。ナショナルモールで就任演説を行ったオバマ新大統領は、約3kmのパレード後、ホワイトハウス入りした。今日紹介する1枚は、ホワイトハウス入り直後の新大統領夫妻にNASAの新月面探査機が"拝謁"しているところである。

ホワイトハウスの眼前、ペンシルバニア通りの大統領専用観閲台からNASAが開発中の月面探査機"Lunar Electric Rover"に手を振るバラク・オバマ新大統領とミシェル夫人、ジョー・バイデン副大統領。白い機体に米国国旗とNASAのロゴの赤とブルーが鮮やかに映える

Lunar Electric Loverは、2020年にNASAが計画している有人月面探査プロジェクトのための探査機で、ただいま鋭意開発中だ。小型トラックほどの大きさで、12個のホイールが付いており、機内は宇宙飛行士2人が寝泊まりできるスペースが確保されている(トイレもあるらしい)。凹凸の激しい月面をスムースに走行できるよう、荒涼たるアイオワの砂漠で、オフロードレーストラックチームが日夜改良をつづけている。

溶岩がごろごろしている砂漠でメンテナンス中のLunar Electric Lover。最大2週間の有人探査が可能だという

オバマ大統領は、米国の科学技術政策に関しても"change"を断行するとしている。NASAの数々のプロジェクトにも大きな変化が表れる可能性は高い。