ローランドは、アメリカ・カリフォルニア州・アナハイムで開催された、世界最大の楽器の展示会「The NAMM Show 2009」にて、シンセサイザー・キーボードやドラム、アンプ、エフェクト、ヘッドフォンなどの新製品群を発表した。ブランドはRoland、BOSS、EDIROL、Cakewalkの4ブランド、製品点数は20点以上となった。
この新製品群の中で唯一国内で発表されているのはV-Synth GTの新バージョン「V-Synth GT Version 2.0」。これは現行の「V-Synth GT」の内蔵サウンドを大きくリフレッシュしたもの。新規ウェーブフォームを追加するとともに、エフェクトも22種類追加し、新たなサウンドに仕立て直している。現行製品のユーザーは無償でアップデートが可能となっている。
このV-Synth GT以外にもキーボードが3種類登場している。新たなラインナップとして登場した「V-Piano」はサンプリングとは異なる新しい音源方式を採用し、ピアノを構成するさまざまな要素を調整できるコンポーネント・ベースでの音づくりが可能としたもの。アコースティック・ピアノならではの音色をリアルに再現するほか、サウンドを多彩にカスタマイズすることが可能だ。また、VPシリーズの最新鋭モデル「VP-770」は、「ボーカル・デザイナー機能」により、歌いながら鍵盤を弾くだけで聖歌隊やゴスペルの合唱、ポップスやロックのバック・コーラス、さらにはボコーダー・サウンドまでを実現する楽器。「AX-Synth」はシンセサイザー音源を内蔵した49鍵ショルダー型MIDIキーボードとなっている。
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サンプリングとは異なる新しい音源方式を採用した「V-Piano」(左上)、ボーカル・デザイナー機能により多彩なボーカルサウンドを生成できる「VP-770」(右上)、シンセサイザサウンドを搭載した49鍵ショルダー型MIDIキーボード「AX-Synth」(下) |
BOSSブランドからは80Wのギターアンプ「CUBE-80X」、320Wのステレオ・キーボード・アンプ「KC-880」、ギターマルチ・エフェクター「ME-70」などが発表された。ME-70はMEシリーズの最新モデルで、イージー・オペレーションはそのままに、プリアンプ・モデリングや「EZ TONE機能」、新DSPチップによる音質向上など、サウンドと機能面をさらに充実。ライブ・ステージやレコーディング・スタジオなど、幅広いシーンで活躍できるギター用マルチ・エフェクターとなっている。
EDIROLブランドからはリニアPCMレコーダーとして人気を誇る「R-09HR」用のモニタリング用インイヤー・ヘッドフォン「RH-ED1」がリリースされた。最先端のデジタル機器のワイドレンジなサウンドに対応し、レコーダー収録/再生時に、快適なモニター環境が得られるほか、iPodをはじめとする携帯型デジタル・オーディオ・プレーヤー用としても高音質なヘッドフォンとして利用できる。
そしてCakewalkブランドからはUSBオーディオインタフェースの「UA-1G」、USB-MIDIインタフェースの「UM-1G/2G/3G」のそれぞれがリリースされた。UA-1GはパソコンとUSB接続するだけで手軽に高品位なオーディオ入出力を可能にするUSBオーディオ・インタフェース。ケーブル一体型で、ギター入力をはじめとした豊富な入力を装備している。また、UM-1G/UM-2G/UM-3Gは、USBケーブル一体型のMIDIインタフェース。それそれ1IN/1OUT、2IN/2OUT、3IN/3OUTという仕様になっている。