エフ・セキュアは15日、Windows用の企業向け統合型セキュリティ製品「F-Secure アンチウイルス クライアント セキュリティ」Ver.8.0、「F-Secure アンチウイルス ワークステーション版」Ver.8.0を発売した。

両製品は、ウイルス/スパイウェア対策、ファイアウォール、侵入防止、アプリケーション制御を統合した総合セキュリティ対策製品。企業のWindowsクライアント向けに提供される。

製品の一元的なインストール、設定、監視ができる「F-Secure ポリシーマネージャ」が無償提供され、管理者がクライアントを一元的に管理できる。セキュリティ警告、ウイルス感染率、ウイルス定義ファイルの日付などのレポート機能を備えるほか、クライアントからの設定変更を禁止する機能も搭載する。

新バージョンでは、ゼロデイアタックのような未知の脅威による不正プログラムを検出する「ディープガード 2.0」を新たに搭載。同機能は同社独自のホストベースの不正侵入防止技術(HIPS)を採用し、ヒューリスティック技術とふるまい検知による不正プログラムの検知に加え、同社のセキュリティ情報サーバーにアクセスして、検査したファイルが不正プログラムかどうかをチェックするようになった。未知のファイルの情報が、最短60秒で共有されるという。

複数のスキャンエンジンを改良・統合したほか、キャッシング技術を改善したことでパフォーマンスも向上。ファイルスキャン時のメモリ使用量、ネットワークトラフィックの負荷軽減を実現したという。また、IPv6環境にも完全対応した。

いずれの製品もユーザー数ごとに応じた価格で提供され、例えば1~24ユーザーでは初年度1ユーザーあたり9,200円、以降は同4,600円。25,000ユーザー以上では同じく900円、450円となる。対応OSはWindows 2000/XP/Vista/Server 2008で、Vistaの64ビット版もサポートする。

同社では、今回の新製品を中・大規模企業向けのクライアントセキュリティ製品の戦略製品と位置づけ、オフィス、学校、公共団体向けのパック製品にも標準搭載していくなど、同市場でのシェア拡大を目指す。