[バックアップ]タブでは、RAMディスクの内容をHDDへバックアップする設定が可能。そもそもコンピュータのメモリモジュールは揮発性メモリのため、電源を切ると記憶内容が失われてしまう。もちろん、そのメモリを使用しているRAMディスクも同様だ。そのため、一時フォルダとして活用しながらも、次回起動時にOSやアプリケーションが一時フォルダ内のファイルを参照することが多々あるため、RAMディスクのバックアップが必要となる。初期状態では[ログオフ時に自動で保存]が選択されているが、安全性を高める場合は[コンピュータのアイドル時間を利用して保存]を選択した方がいいだろう(図5)。

図5 [バックアップ]タブでは、RAMディスクの自動バックアップに関する設定を行なう

[インターネット一時ファイル]タブでは、Webブラウザが使用する一時領域場所をRAMディスク上に変更できる。以前のバージョンでは手動で設定する必要があったが、[Internet Explorer]および[Mozilla Firefox]のボックスに、チェックを入れるだけで有効になるのは、カスタマイズに不慣れなユーザーにもありがたい機能だ(図6)。

図6 [インターネット一時ファイル]タブは、文字どおりWebブラウザの一時領域をRAMディスク上に変更できる。また、Internet ExplorerとMozilla Firefoxをサポート

ちなみに、RAMディスクの容量を変更してもコンピュータを再起動する必要はないが、RAMディスク上のデータはすべて消去されてしまうので、その点のみご注意頂きたい(図7)。また、ファイルシステムはFAT32に固定されており、設定などから他のファイルシステムを選択できない。

ファイル読み書き時のオーバーヘッドを踏まえれば、FAT32を選択するのは理にかなっている。無理は承知で、試しにOS上でNTFSとしてフォーマットしてみたが、やはり無理。NTFSとして使用することはできないので注意していただきたい(図8)。

図7 RAMディスクの容量を変更する際は、RAMディスク上のデータはすべて消去される

図8 RAMディスクはFAT32として作成され、他のファイルシステムは選択できない