キヤノンは17日、インクジェットプリンター「PIXUS」シリーズの新製品として、インクジェット複合機のフラッグシップモデル「PIXUS MP980」を発表した。予想実売価格は3万6,980円。発売は10月上旬に予定されている。

「PIXUS MP980」

PIXUS MP980は、プリンター、コピー、スキャナー、ダイレクトプリントの4つの機能が利用できるインクジェット複合機。最高9,600×2,400dpiの高解像度や最小1plの極小インク滴、新たにグレーインクを搭載した新6色インクシステムなどにより、本格的なモノクロ写真からカラー写真まで、高品位で高画質なプリントが可能となっている。

インクについては、高密度プリントヘッド「FINE」の性能を引き出す新染料インクが採用されて特にRed領域(Yellow~Red~Magenta)の色域が拡大し、従来の純正写真用紙「キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド GL-101」と組み合わせることで約10%、新純正写真用紙「キヤノン 写真用紙・光沢 プロ プラチナ PT-101」と組み合わせることで約30%もの色再現範囲の広がりを実現した。また、3種類のインク滴を効果的に使い分ける「3サイズドロップレット技術」などにより、L判フチなし写真のプリント時間を従来機種である「PIXUS MP970」の約29秒から約17秒へ大幅に短縮した。

このほか、新染料インクと新純正写真用紙との組み合わせによって写真の美しさと保存性を高めるシステム「ChromaLife 100+」により、キセノン光による耐光性は約50年、混合ガスによる耐ガス性は約20年、アルバム保存は300年以上という長期にわたる保存性を実現した。

自動写真補正機能では、「かんたん写真焼き増し」「フォトナビシート」「手書きナビ」「フィルムプリント」など対応機能が拡大したことに加え、付属の印刷ソフトウェア「Easy-PhotoPrint EX」に赤目補正機能が追加された。また、無線/有線LAN(IEEE802.11b//g)に標準対応して設置場所の選択肢が大幅に広がったほか、白色LEDを採用した4,800dpiの高精細CCDスキャナによるフィルムスキャンに対応。デジタルテレビにつなげてのかんたんプリントも利用できる。

本体サイズは470(W)×385(D)×199(H)mm、重量は約10.7kg。対応OSはWindows Vista/XP/2000、Mac OS X 10.3.9。