ウイルスバスター2009の新機能

ウイルスバスター2009の新機能として、まず紹介したいのが、キー入力暗号化機能である。これは、キーロガーなどのような盗聴を目的としたマルウェアから個人情報を守ることができる。PC上のブラウザからWebサイトまでの通信はSSLなどの暗号化によって保護される。

しかし、キーボードからWebブラウザまでの間はどうであろうか? この間を流れるデータは暗号化されていない。つまりは、キーロガーなど盗聴が可能になってしまう。そこで、ウイルスバスター2009では、キーボードからWebブラウザまでのデータの流れをバイパスし、さらにLocalSSLという128ビットの暗号化をすることで、パスワードの盗聴を防ぐものである。

図3 キー入力暗号化

ネットバンキングなどでは、ソフトウェアキーボードなどが導入されたが、これらも悪意ある攻撃者には攻略されてしまっている。この機能により、個人情報保護はより強固なものとなるだろう。 ウイルスバスターには、Webレピュテーション技術が搭載されていた。Webサーバの登録日や安定性を事前にチェックし、データベース化し、危険なWebサイトを警告するものである。今回、その機能をメッセンジャーやWebメールにも対応し、さらにスパムメールへの対応も強化された。発信元のURLやメール内に含まれるURLを検査することで、危険なメールやメッセージをブロックするものである。

図4 WebメールのURL評価、問題があれば赤く警告が表示される

ウイルスバスター2009では、軽快さの追求も行われた。2009では、メモリの使用率を約45%に抑えている。 他にも、システムチューナーを搭載し、レジストリのクリーニングや不要なキャッシュなどの除去を行うことができる。

図5 システムチューナー

さらに、全画面サイレントモード機能が追加された。DVDなどの鑑賞の際は、表示を全画面にする場合が多いであろう。このような場合には、不要なポップアップなどの表示が行われない。また定時のスキャンなどもその間は停止される。 ウイルスバスター2009は、初心者でも簡単にセキュリティ対策を行うことができるだろう。