Worker Threadsなど新機能豊富な「Shiretoko Alpha 2」

Mozilla Foundationは5日 (米国時間)、Firefox次期バージョンの開発者向けαリリース「Shiretoko Alpha 2」を公開した。動作環境はWindowsとMac OS X、およびLinux。現時点では、英語版パッケージのみ公開されている。

Shiretokoのα第2版となる今回のリリースでは、HTMLレンダリングエンジンを最新開発版の「Gecko 1.9.1a2」に更新。HTML 5の「<video>」エレメントをサポート、独自タグによるマークアップが必要なFLASHやWindows Media形式ではなく、HTML標準の機能として動画の埋め込み / 再生が可能になった。

新たに「Worker Threads (Web Workers)」の初期サポートも追加。従来の実装では、複雑な演算を伴うページなどJavaScriptの処理がFirefox全体の応答性に影響を及ぼすことがあったが、Worker Threadの機能によりJavaScriptの処理をバックグラウンドで実行できるようになり、演算処理中もUIが応答可能な状態にすることが可能となった。ほかにも、ウインドウ間でタブをドラッグ&ドロップする機能の追加や、XULにおけるWindows VistaのAeroデザインのサポートなどの新機能が追加されている。

Mozillaは、開発者のブログなどにより、Firefox 3.1に新JavaScriptエンジン「TraceMonkey」を搭載する計画を明らかにしているが、今回のShiretoko Alpha 2には採用されていない。