ソニーは28日、液晶テレビBRAVIAの新モデル「XR1」「X1」「ZX1」「W1」の4シリーズ8機種を発表した。発売は「KDL-40ZX1」「KDL-46W1」「KDL-40W1」が11月10日、「KDL-55XR1」「KDL-46XR1」「KDL-52X1」「KDL-46X1」「KDL-40X1」が10月10日。価格はオープン。推定市場価格はKDL-40ZX1が49万円前後、KDL-46W1が40万円前後、KDL-40W1が29万円前後、KDL-55XR1が75万円前後、KDL-46XR1が60万円前後、KDL-52X1が53万円前後、KDL-46X1が43万円前後、KDL-40X1が32万円前後。発表された4シリーズは、従来のX5000/5050、W5000シリーズに置き変わるもので、すべて40V型以上のサイズ。

4シリーズ8機種を発表

最薄部で9.9mmを実現した「ZX1」

40V型のKDL-40ZX1のみがラインナップされるZX1シリーズは、テレビのモニター部分とメディアレシーバー部分とを分けたセパレートタイプ。モニター部分の厚みは、最薄部で9.9mmを実現した。XZ1では、エッジライト用の光源に白色LEDを採用。導光板を配置することで、薄型化によって発生する明るさのムラをクリア。薄さと画質とを両立させている。また、モニター部分の質量が12.2kgに軽量化された。メディアレシーバー部分は、同社のBlu-Rayレコーダーなどとサイズやデザインが合わせられており、室内に設置しても違和感のない仕様となっている。搭載されているチューナーは、地上/BS/CS 110°デジタルとアナログ地上波。モニター部分とメディアレシーバー部分とは、無線で接続される。なお、通信用のアンテナはモニター、メディアレシーバーとも内蔵されており、外部に出ることはない。ワイヤレス接続の際の遅延は1/1000秒以下で、ゲームなどの際にも支障がないレベルとなっている(ただし、ワイヤレス接続時には1080iまでに制限される)。

また、ZX1シリーズは、同社の直販サイトや特約店カスタマイズを行うことも可能。モニターは、ワイヤレス接続タイプと、ワイヤードタイプとを選択可能。本体カラーは、ブラック/シルバー/ボルドーレッド/ネイビービーブルの4色、設置スタイルはテーブルトップ/壁掛け/壁よせの3通り、スピーカーの色はブラック/シルバーの2色から選択可能だ。なお、本体カラーのボルドーレッドとネイビーブルーは、どちらも漆塗りフレームとなっている。

最薄部9.9mmを実現した「ZX1」シリーズ

モニターとメディアレシーバー部とは無線で接続される

世界初の240Hz駆動を実現したWシリーズ

W1シリーズは、従来のモーションフローの2倍となる240Hz駆動の「モーションフロー240Hz」を採用したモデル。動きの速いスポーツなどの映像でも、ぼけの少ない映像を楽しむことが可能だ。46V型のKDL-46W1と40V型のKDL40W1がラインアップされる。なお、両モデルとも、チューナーは地上/BS/CS 110°デジタルとアナログ地上波。

従来のさらに2倍の240Hz駆動を使用した「W1」シリーズ

120Hz駆動のモデルに比べ、動きのある映像でも残像間の発生が抑えられる

トリミナスRGB LEDバックライトを搭載し、100万:1のテレビコントラストを実現するXR1シリーズ

XR1シリーズは、同社がBRAVIA史上「最高画質」としているモデル。特徴となっているのが、部分制御が可能なRGB LEDバックライトの搭載。バックライトを、全画面ではなく部分ごとにコントロールすることで、1画面内に明るい部分と暗い部分があった場合でも、どちらも鮮明に表現される。ダイナミックコントラストは100万:1以上となっている。また、3原色であるRGBのLEDを採用することで色再現域が拡がり、より自然な映像を表示可能となった(バックライトコントロールをオフにした状態でのオンスクリーンコントラストは3000:1で4シリーズとも共通)。また、モーションフローも専用の「モーションフロープロ120Hz」を採用。モーションフロー技術に、LEDバックライトの部分的なON/OFFを組み合わせたものだ。残像感を低減するために、フレーム間に黒画面を挿入するということはよく行われているが、映像のちらつきを発生させる原因ともなっていた。これに対してモーションフロープロ120Hzは、画面全体に黒を入れるのではなく、画面の部分ごとに黒を挿入することで残像感を低減させ、ちらつきの発生も抑えるというものだ。映像エンジンは、「ブラビアエンジン2プロ」を搭載。ブラビアエンジン2プロの中核となるのが、DRC(デジタル・リアリティ・クリエーション)の最新版「DRV-MFv3」。入力された映像信号を高解像度化するというものだが、DRV-MFv3では、輪郭を強調することなく、精細感をアップする。これにより、テロップの判読性や自然物の質感などが向上しているという。また、従来のDRCは480iから1080iまでの入力のみに対応していたが、DRV-MFv3では1080pの入力にも対応した。55V型のKDL-55XR1と46V型のKDL-46XR1の2機種がラインアップされ、地上/BS/CS 110°デジタル×2とアナログ地上波のチューナーを搭載する。

部分制御可能なRGB LEDをバックライトに採用する「XR1」シリーズ

XR1シリーズとX1シリーズに搭載される「DRC-MFv3」

ブラビアエンジン2プロを搭載し、リアリティをアップしたX1シリーズ

X1シリーズは、XR1と同様に、ブラビアエンジン2プロを搭載するモデル。ただし、バックライトは、LEDではなく従来タイプとなる。52V型のKDL-52X1、46V型のKDL-46X1、40V型のKDL-40X1の3モデルがラインナップされる。搭載するチューナーは、XR1と同様に、地上/BS/CS 110°デジタル×2とアナログ地上波。

ブラビアエンジン2プロの搭載で、よりリアルな映像を実現した「X1」シリーズ