Excelを使っての経理作業やブラウザを使っての調べ物など、PCを使って仕事をすると煮詰まるものだ。好きな音楽を流しながらの作業の方が、効率的に仕事を処理できるという人も少なくは無いだろう。PCはマルチタスクな機械なのだから、音楽もPCを使って再生するのが理に適っている。PCでの音楽再生ではiTunesやWindows Media Playerを使って音楽を楽しむ人も多いと思うが、Vistaを使っているのであれば、操作方法に迷わないシンプルな操作で音楽を楽しめるガジェット「Autumn's Random Music Player」もまた、お勧めな選択肢である。

インストールは、Windows Live Galleryにあるダウンロードサイトからダウンロードで入手可能である。

本稿では、ガジェットのインストールを行っておりますが、ソフトウェアの利用はすべて使用者の責任においてご利用ください

コンパクトなユーザーインタフェース

「Autumn's Random Music Player」

Autumn's Random Music Playerは、ソフトウェア名にもあるように音楽ファイル(MP3/WMA)をランダムで再生するVistaサイドバーガジェットである。設置した時にサイドバーを大幅に占有することもない。左上に表示される「FILE:」には、何曲中何曲目を再生しているかを、右上には曲の再生時間を表示する。中央の左右スクロール部分には曲名やアーティスト名が表示される。この部分にマウスを乗せると、手前の曲へ / 再生 / 停止 / 一時停止 / 次の曲へ の各ボタンが半透明で表示される。このマウスオーバー表示機能によって上下の表示エリアが大幅に削減されており、作り手の配慮も感じられる。一番下に表示される目盛は、曲の進捗を表示しており、この目盛をクリックすることで演奏曲中の前後へと移動できる。

フォルダ単位でランダム再生

曲を再生するためには、[設定]ボタンかガジェット上の右クリックで設定画面を表示させて、「Folder for MP3/WMA files:」の場所にある[...]ボタンをクリックする。すると[フォルダの参照]ウィンドウが表示されるので、これで任意のフォルダを設定すればよい。[サブフォルダを含める]にチェックボックスを付けると下層フォルダ全てをランダム再生の対象とする。設定するとフォルダの中にある曲をランダムに再生しはじめる。これで基本的な設定は完了となる。

[設定]ボタンで出てくるウィンドウの[...]ボタンをクリックする

[フォルダの参照]ダイアログで音楽ファイルのあるフォルダを参照させる

このガジェットの基本設計は「フォルダごとのランダム再生」がコンセプトにある。1曲リピートなどというケチな再生方法は他のソフトに任せて、ランダム再生主義に徹底している点が、このガジェットの痛快なところだ。音楽を再生するには欠かせなかったカセットテープとカセットデッキの関係をご存知の方はそれを思い出して頂くとよい。Autumn's Random Music Playerは、常にランダム再生をするシンプルなカセットデッキでフォルダはカセットテープとなる。

フォルダの管理がポイント

iTunesやWindows Media Playerなどで音楽CDから曲を取り込むとアーチスト名のフォルダ、その下にアルバム名フォルダという構成で音楽ファイルを管理するので、このフォルダ構成をそのまま使うのも便利だ。アルバム単位でランダム再生する場合には、フォルダ指定でアルバム名のフォルダを選び、アーティスト単位でランダム再生する場合には[サブフォルダを含める]にチェックボックスを付けておけばよい。LANネットワーク上でつながっている別のPCのiTunesなどで音楽ファイルを管理している場合は、Autumn's Random Music Playerから直接ネットワークでiTunesフォルダ以下を読み込むこともできる。

[サブフォルダを含める]にチェックを入れておけば、下層ディレクトリ全てがランダム再生対象に

iTunesの指定フォルダをネットワークからダイレクトで読み込む

アーティストやアルバム単位での再生で物足りない人は、カセットテープのラベル管理と同様にお好みのフォルダ名に各音楽ファイルをコピー&ペーストしてオリジナルのプレイリストを作ればよい。[フォルダの参照]ウィンドウで表示されるフォルダ上で右クリックで新規フォルダを作成できるので、これを利用することができる。

アーティストやアルバム単位の管理で物足りない方は、[フォルダの参照]ウィンドウでお気に入りのフォルダを作成して管理