SCシリーズのデスクトップ画面。1,024×600ドットはさすがに情報量が多い

SCシリーズに搭載されているOSは、Windows Vista Home Premium(SP1)だ。使用してみたところ、ウィンドウを開いたりスタートメニューを開く際に、若干の遅さを感じた。アプリに関しては起動さえしてしまえば快適に動くのだが、やはり起動までにやや時間がかかる。このあたりは使い続けたり、あるいはWindows Vistaの設定を多少イジることによって改善されるだろう。実行速度に関しては、メールの閲覧やWebサイト巡回には問題ないレベル。ただし、動画サイトでの高画質動画の再生には難アリ。

Windows Vistaのエクスペリエンスインデックスの基本スコア。新型CPUのAtom搭載機とはいえ、少々残念な結果だ

無線LANと同様に、有線LANも手動でオン/オフを切り替える必要がある

ちょっと変わった仕様になっているのが、有線LANの電源オン/オフを切り替える設定。バッテリ消費量を抑えるためだと思われるが、有線LANの有効/無効をWindowsから手動で切り替えるのだ。Windows VistaはXPに比べて消費電力が高いため、メーカーはこんなところでも努力しているんですな。有線LANで接続する場合は注意しよう。

また、Webカメラを利用したビデオ撮影やビデオチャットも可能だ。Webカメラは液晶ディスプレイ左に配置されているのだが、これがちょっと使いづらい。カメラが左側についているため、ディスプレイを正面から見た状態で撮影すると違う方向を見ているように映し出されるのだ。ちゃんと正面を向いているように撮影するには、やや左を向かないといけないのだが、そうするとディスプレイを見られない。このカメラでビデオチャットする場合は、あらかじめ相手に伝えておくといいだろう。でないと、「コイツ、なんで違うところ見てるんだよ」と思われるかもしれない。

液晶ディスプレイの左に、130万画素のWebカメラが用意されている

カメラの位置が左側にあるため、正面を撮影するにはやや左を向かなければならない

まとめ

SC3KP06Aの価格は8万9,800円で、EeePC 901(6万9,800円)や日本エイサーのAspireOne(5万9,800円)などに比べると高い。しかし、タッチパネルやワンセグが搭載されていることを考えれば、むしろコストパフォーマンスはいいと言えるだろう。プラス1万円のGPS & Bluetooth対応モデルなら、さらにお買い得だ。しかも他のミニノートよりも携帯性に優れているとなれば、購入するべきノートの候補として十分考えられる。ただ、個人的な感想としてはワンセグなしのXPモデルが欲しいところ。それでもうちょっと安ければ、即買い大決定だ。とは言え、ビジネス用途にも十分対応できる性能でこれだけコンパクトあれば、かなり魅力的だ。新たな選択肢の登場で、どのミニノートを買うか筆者はまだまだ悩みそうである。

(高橋量 / デジタル・コンテンツ・パブリッシング)