図1 いきなりPDF EDIT 3

ソースネクストは、7月4日にPDF作成・編集ソフト「いきなりPDF EDIT 3」(以下、いきなりPDFと略記)を発売した。いきなりPDFは、最初のバージョンにおいて低価格のPDF作成ソフトとして注目集め、PDFの普及に貢献した経緯がある。今回の新たなバージョンでは、PDF1.7へ対応し、新機能の追加や機能強化が図られている。対応OSは、Windows 2000(SP4) / XP(SP2) / Vista(Vistaは64bit版にも対応)である。インストールのためにHDDに90MBほどの空き容量が必要になる。また、インターネットに接続可能な環境が必要となる。価格は、6,980円(税込)。本稿では新機能などを中心に、いきなりPDFの紹介をする。

PDFの仕様

さて、本論に入る前にPDFの仕様について解説しておこう。PDFは、電子データの基本フォーマットとして、ほぼデファクトスタンダードになりつつある。OSなどの依存もない。もともとの開発元であるAdobeより、無償のリーダーが公開されており、Webブラウザでも表示することが可能である。

PDFの利用範囲も非常に多岐にわたっている。そのため、いくつかの仕様が存在するのも事実である。一般的にPDFのバージョンといえば、AdobeのAcrobatと密接に関連している。Acrobatのバージョンがアップする度に、PDFのバージョンもあがってきている。

  • PDF1.7 Acrobat 8.0
  • PDF1.6 Acrobat 7.0
  • PDF1.5 Acrobat 6.0
  •  …
  • PDF1.0 Acrobat 1.0

という関係である。ここで注意しておきたいのは、PDF1.7ならば、いきなりPDFやAcrobat 8.0でなければ、正確に表示できない可能性がある。現状、Acrobat 5.0あたりを使用するユーザーも少なくない。PDF作成の際には、若干注意をしておきたい。

これ以外も、印刷用の仕様を定めたPDF/X、長期にわたり文書を保存するための仕様として、PDF/Aなどが策定されている。これらは、ISO(国際標準機関)などで決定される。PDF/Aでは、暗号化、LZW圧縮、埋め込みファイルなどが禁止事項として定められている。

いきなりPDFで、PDFを作成

では、PDFを作成してみよう。いきなりPDFで最初からPDFを作成することも可能であるが、原稿作成はWordなどのワープロを利用したほうが楽であろう。図2のように、ワードパッドで原稿を作成しておく。

図2 原稿を作成

同様に図版なども準備する(図3)。

図3 張り込み用の図版(地図)