今年に入り、地上デジタル放送をPC上で録画・視聴するためのチューナー機器が単体で一般販売されるなど、PCで地上デジタル放送を楽しむことが一般的となりつつあります。しかし、Mac OS Xではワンセグチューナーを利用する場合を除き、対応する機器が存在しなかったために、地上デジタル放送を視聴・録画することは不可能でした。

そこで筆者は、PC用の地上デジタル放送対応チューナーの先駆けとなったFriioに注目し、Mac OS X上でFriioを用いて地上デジタル放送を録画するためのコマンド「recfriio for Mac」と、専用の疑似ドライバ「FriioDriver」を開発しました。macfriioプロジェクトページにおいて、バイナリおよびソースコードをオープンソースとして配布しています(ライセンスはMITライセンス)。

recfriio for Macは、FriioからMPEG2-TSデータを抽出し、ファイルに録画するためのコマンドライン専用アプリケーションです。このアプリケーションを使用することで、Mac上で地上デジタル放送をファイルに録画をすることが可能になります。

FriioDriverはMacとFriioの接続を安定化するための疑似ドライバです。MacとFriioの接続にはUSBを用いますが、接続の際にMacがFriioを正しく認識しない現象が高い確率で発生します。そこで、Friioの機器情報を事前に保持しておくことで、この現象を回避するためのドライバがFriioDriverです。"疑似"ドライバとしているのは、ドライバ自身は機器情報を保持しているだけで、何も処理は行わないためです。

recfriio for MacとFriioDriverは、どちらもMac OS X 10.5 Leopard上のみで動作します。また、動作に関する保証は一切しておらず、すべて自己責任での使用を前提としていますので、使用の際はご注意ください。

注意事項

本稿で紹介するハードウェア、ソフトウェアについて、開発者および開発元、筆者、毎日コミュニケーションズは、仮に何らかのトラブルが発生してもいかなる補償も行わない。