東芝は、同社のwebサイトで見てみると、非常に現行商品のラインナップが多いのですが、これは新モデルの発売直後で旧機種と新機種の両方が販売されているためです。「REGZA」の最新ラインアップは、300GBのHDDを内蔵し、USB HDD、ネットワーク経由での録画にも対応した「ZH500」シリーズ、ネットワーク経由とUSB HDDでの録画に対応した「ZV500」シリーズ、300GBの内蔵HDDとeSATAのHDDへの録画が可能な「RH500」シリーズ、スタンダードモデルの「CV500」シリーズ、同社がライフコンシャスシリーズと呼ぶ、スリムフレームを採用した「RF350」シリーズということになります。これらのうち、RF350は昨年9月に発売、それ以外のモデルは、5月~6月にかけて発売された新モデルです。ZH500/ZV500シリーズは倍速液晶、RH500は42V型が倍速液晶、37V型以下は標準速、DV500シリーズはすべて標準速の液晶パネルを採用しています。

録画を前面に打ち出しているのは、同社と日立製作所の2社ですが、日立製作所がiVDRを採用しているのに対して、東芝は、USBや、eSAATA、ネットワーク上のHDDなど、より汎用的なドライブが使用できるのがポイントです(PCにも録画が可能です。ただし、録画した番組は、PCからは見ることはできず、REGZAからのみの試聴となります)。ある程度PCを使用しているユーザーには便利ですが、反面、まったくPCを使っていない人には、敷居の高い部分もあるかもしれません(USBやeSATAのHDDを利用する場合には、ただつなげばよいだけなので、たいして問題はないのですが、ネットワーク上のHDDを利用する場合には、ある程度の知識が必要で、この辺りは非常にRDライクです)。USBやeSATA接続の場合には、同時に使えるディスクは1台だけで、REGZA側には、8台のディスクを登録可能です(つなぎ変えて使用する)。一方、ネットワーク上の場合には、同時に8台までのディスクを利用可能です。

さて、新モデルの大きな特徴となっているのが「おまかせモード」です。これは、映像ソースや部屋の明るさなどを認識して、自動的に映像設定を行う機能です。また、カレンダーが内蔵されており、照明が使われる時間になると、あらかじめ登録しておいた照明の色にあわせて、画面の色温度の調節が行われます(日中なので明るいのか、照明が点いているので明るいのかを判別する)。

映像エンジンは、ZH500、ZV500、RH500が「パワーメタブレイン」で、CV500とRF350が「新メタブレインプロ」です(RH500の32V/37V型は新メタブレインプロ)。メタブレインシリーズは、もともとは「SEDテレビにおけるデジタルコア技術として開発を行なった」という映像エンジンで、2004年に初代が発表された際には「64bitCPUを内蔵した画像処理用デジタルLSI、リナックスOSなどを搭載」、また、大量のDDR2メモリーを積むなどとされており、要するにPCです。2005年9月に発表されたZ1000シリーズからは「メタブレインプロ」を採用。メタブレインプロでは、バス幅が14bitとなり最大18bit相当の階調処理が可能、また、シーンごとにヒストグラムを検出して、リアルタイムにγ値とバックライトの調整が行われます。CV500とRF350に採用されている新メタブレインプロは、これに、質感やディティールなどのコントロールが加えられました。2007年のパワーメタブレインでは、倍速処理が追加されています。

ZH500/ZV500シリーズには、ドルビーボリューム機能が搭載されています。ドルビーボリュームは、インテリジェントなボリュームコントロールで、テレビを視聴中にCMに切り替わったときの音量の差や、接続したAV機器ごとの音量の差を吸収できます。また、夜間などでボリュームを上げられない場合でも、バランスの崩れない再生が可能です。

映像と部屋の明るさに応じて適切な映像調整を行う「おまかせモード」を搭載した新「REGZA」

HDDを内蔵し、ネットワークHDDにも録画が可能な「ZH500」シリーズ。アクトビラ ビデオフルにも対応する

HDDを内蔵していない「ZV500」シリーズ。USB接続のHDDかネットワーク上のHDDに録画可能。こちらもアクトビラ ビデオフルに対応する

内蔵HDDとeSATA接続のHDDへの録画が可能な「RH500」シリーズ

スタンダードモデルの「CV500」シリーズ

シリーズ 画面サイズ 型番 フルHD 倍速 映像 エンジン 暗所 コントラスト比 デジタルダブル チューナー リンク機能 シーンによる バックライトコントロール 部屋の明るさによる バックライトコントロール 録画機能
ZH500 52 52ZH500 最大18bit 内蔵 / USB / LAN
46 46ZH500 最大18bit 内蔵 / USB / LAN
ZV500 42 42ZV500 最大18bit USB / LAN
37 37ZV500 最大18bit USB /LAN
Z3500 57 57Z3500 最大18bit USB / LAN
52 52Z3500 最大18bit USB / LAN
46 46Z3500 最大18bit USB / LAN
42 42Z3500 最大18bit USB / LAN
37 37Z3500 最大18bit USB / LAN
RH500 42 42RH500 最大18bit 内蔵 / eSATA
37 37RH500 最大18bit 内蔵 / eSATA
H3000 52 52H3000 最大18bit 内蔵 / eSATA
46 46H3000 最大18bit 内蔵 / eSATA
42 42H3000 最大18bit 内蔵 / eSATA
37 37H3000 最大18bit 内蔵 / eSATA
CV500 42 42CV500 最大18bit
37 37CV500 最大18bit
C3500 42 42C3500 最大18bit
37 37C3500 最大18bit
RF350 46 46RF350 最大18bit
40 40RF350 最大18bit